第4話 俺様、修行!
「ここか……?」
俺様は森の奥で小さな小屋を見つける。
小屋の周辺では剣術の練習に使いそうなカカシと剣があった。
「頼もう!」
俺様は叫ぶ。
「なんじゃい騒騒しい」
「…………あんたがこの剣術道場の師範か?」
出てきたのは齢80歳くらいの爺さんが出てきた。
だが、その爺さんは腰がピンと立っており、髭が白く長いだけで若者とそう変わらない筋肉をしている。
「いかにも、儂がこの剣術道場を営んでおる師範じゃ」
「俺様はボルクス=エルモンド。あんたに剣を習いに来た」
「そうかい、遠路はるばるご苦労なこった。今、弟子は募集しておらん。悪いがかえってくれないか」
「なっ…………なぜだ、看板にはしっかり書かれていたぞ」
「あぁあの看板、外せと言ってるんじゃが、なかなか聞き入れてもらえなくてな、田舎もんのあんちゃんには悪いが今儂は弟子の面倒を見れるような状態じゃない」
「なんだと…………元気そうではないか」
「元気ではあるんだが、どうもやる気が起きなくてな」
「そうか……だが俺様は最強になりたいのだ」
「ほう……最強ねぇ……喧嘩に勝ちたいだけじゃないのか?」
「うぐ…………まぁそういう言い方もある」
そういうとじじいは溜息を一つ吐く。
「どうしても儂に教えてほしいなら薬草を持ってきたほしい」
「なぜだ?」
「あそこが元気じゃないのだ」
「ふむ……?」
「儂の生きがいは女遊びと酒じゃが、最近いい酒も手に入らんし、女遊びだってこの年になったら元気になれないのじゃわい」
「それができるようになったらいいんだな?」
「あぁ、しかし店には並んでおらん特殊な薬草でなポポラの薬草というらしい」
「ふむ」
俺様は素直に引き返した。
金品をふんだくるならともかく何かを教えてもらう手前、怒鳴っても仕方がない。
俺様は一番安い宿でため息をつきながら、ベットで横になる。
「あの薬草が手に入るとなるとやっぱり迷宮に出ないといけないのか……面倒くさい」
そして翌朝。
—————サキュバス現る。
というニュースが掲示板に貼られていた。
「サキュバスねぇ……」
俺様は朝食をがつがつ食いながら考えている。
まぁ会う時には合うだろう。
そして何をするでもなく自堕落な生活で一晩過ごした夜。
なぜか俺の部屋に来客だ。
「ふぅん、あそこのもおっきいし、たまたまもぎっしり……にひひ」
俺はサキュバスに襲われた。
だが、童貞を卒業することになった怒りと気持ちよさで俺はサキュバスをイカせることに成功した。
「ガハハハハハ!」
「すごい、こんなの初めて!」
「そうか、そうか……ところでサキュバスの女」
「なぁに?」
「一つ頼みがある」
「なんでもいって!こんな体験私初めてなんだから!」
「ポポラという薬草を知らないか?」
「あぁそれならハイ、あげる!」
「おうそうかすまんすまん」
そういってもらうものをもらった後、俺はサキュバスをサクッと討伐した。
気持ちよくしてもらって一石二鳥!。
喘ぎながら昇天していったサキュバスは面白かったぜ。
そうしてサキュバスが逝ったあとに手に入った素材を売ってその金でうまい酒を買って、薬草も持っていったらじじいはたいそう喜んで三日後に教えてもらうことになった。
そして俺様はそのじじいと共に剣の修業をした。
前人未踏のレベル40を超えるまで俺様は努力し、ついに常人ではありえない速度でそれを達成した。
「もうお主に教えることは何もない!……だが最後にこの儂を倒してい――――ぎゃあああ」
「ふっ。あっけないものだなじじい」
そうして俺様の最強伝説は今まさに始まろうとしていた。
サクッとお金を稼いで奴隷でも何でも買ってやるぜ。
俺様は笑いが止まらなかった。
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