第3話 家族の絆、決断、情熱

◇ 涙の色:家族の絆


「お父さん、お母さん、話があります」

悠は両親を前に、真剣な表情で切り出した。


「私、将来は福祉の仕事に就きたいと思ってるんです」


「でも、悠…」

母が心配そうに口をはさむ。


「大丈夫。

俺なりに考えたんだ。

人の役に立ちたい。

そして、家族を大切にしたい」

悠の瞳は強い決意に満ちていた。

父と母は驚いた表情を浮かべたが、やがて理解したように頷いた。


「悠、応援するよ。

お前の決めた道なら、全力で支えるからな」

父は力強く言った。


「ありがとう、お父さん、お母さん」

悠の目には、家族への愛情と感謝の涙が溢れていた。


◇ 涙の色:決断


「私、あなたのことが好きです」

さやかは勇気を振り絞って、想いを告げた。


「ごめん、さやか。

俺には、もう好きな人がいるんだ」

さやかの告白は、あっけなく砕け散った。

胸の奥が痛むが、さやかは涙をこらえる。


「そっか。

ありがとう。

私の気持ちを聞いてくれて」

さやかは精一杯の笑顔を浮かべた。

図書室で一人、さやかは静かに泣いた。

けれど、その涙は後悔の色ではなかった。


「私、もっと自分を大切にしよう。

そして、自分の人生を歩んでいこう」

さやかは心に誓った。

涙を拭うと、さやかは新たな決意を胸に、前を向いて歩き出した。


◇ 涙の色:情熱


「俺は音楽を続けたいんだ。

本気だよ」

隆は家族に向かって、心の内を語った。


「隆、それで食べていけるの?」

母が心配そうに尋ねる。


「分からない。

でも、俺にはこの道しかないんだ。

音楽が、俺の生きる意味なんだ」

隆の言葉は、熱く、真っ直ぐだった。

それを聞いた父と母は、しばし沈黙した。


「…分かったよ、隆。

お前の情熱、応援するよ」

やがて、父が口を開いた。


「ありがとう、お父さん」

隆の目から、情熱の涙がこぼれ落ちた。

仲間たちと音楽を奏でる隆の姿は、まぶしく輝いていた。


「俺は、この音楽で、みんなを感動させたい」

隆はギターを力強く鳴らした。

情熱の炎は、決して消えることはない。

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