ある宇宙からの手紙
@kamemidori
ある宇宙からの手紙
「この手紙を見つけてくださり、どうもありがとうございます。この手紙を拾ったひとは、世界一、いや宇宙一の幸福者です。それは、宝くじが当たる、というようなちっぽけなものではありません。例えば、何千粒とある海の砂浜の砂中から、小さな小さなダイヤを見つける、というような感じです。
この手紙は、宇宙のロケットの中で書いております。だから汚い字ですが、お許しください。
私は、宇宙を旅しているものです。ある星を訪れた時、素晴らしい動物を見つけたので、地球に到着してその動物を見せるまで、待ち遠しくなったので、先にこのロケットにあった小型ロケットで、その動物と共に、この手紙を地球へと、先に飛ばしました。
さて、その動物というのは、犬のような動物です。どうやら名前を『アイム』というらしいのです。そのアイムは、自然に悪影響を及ぼすものーー例えば、空気や放射線、車から出たガスを食べてくれるという、現代の地球に最も必要なものです。実際、そのアイムを見つけた星の人々は、アイムによって、とても自然豊かな場所でした。手紙を見つけた人は、その動物を売って、大儲けできるでしょう。この手紙を拾った人が幸福者と書いたのは、こういう理由です。
では、また地球で」
✳︎
地球から遠く離れたある星の人がこんな会話をしていた。
「いいんですか、先輩、こんな嘘ばっかりの手紙を書いて」
「いや、嘘は全く書いてない。この手紙を書いたのが人間ということも書いてないぞ。あと、自然に悪影響を及ぼしているものを食べるものも本当だ。アイムは、自然の一番の害である、人間を食い尽くすのだ。
さぁ、無様な様子の人間を見に行こうか」
そう言って、前より少し綺麗になった地球へと二人は、飛び立った。
ある宇宙からの手紙 @kamemidori
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます