第5話

(まあ……俺の場合は……義理も本命も無いんだけどな……)

と思っていた。

作家として活動していて今日は小包が多数届いていた。

中身はチョコだった!

手紙には

『先生頑張って』

『今回の小説買いました!あのラブコメめっちゃ刺さります。これはささやかな気持ちです』

とか他にもあったけど

チョコ貰えたラッキー。

さあ俺もウォーロック達に出来たチョコを振る舞うかな。

「こっちがトリュフチョコね。こっちアーモンド入れたよ」

「「「おお!!」」」

タイムさん、助三郎さん、リュウイチくんが目をキラキラさせる。

「我バレンタイン好き。このお返しは来月きっちりするぞ」

タイムさんが言う。

「いつも我らが世話になってるはず、、来月はお主に楽させてあげたい」

助三郎さん

「俺!これすき!来月はクッキーあげるぞ」

リュウイチくん。

「まあ、ありがとうな」

と俺は返す。

「じゃあ早速食べてみてよ」

俺たちは炬燵に入ってテレビを見ながらトリュフチョコを食べる。

「美味しいぞ!巧!」とタイムさん

「美味いのであるな!」と助三郎さん

「うまうまなのだ!」とリュウイチくん。

3人共口の周りにチョコつけてるなぁと思いながらも微笑ましいと思うのであった。

そんな時に家の扉からノックの音が聞こえる。

(誰だろ?)

「はーい、ちょっとまってー」

俺は炬燵から出て扉を開けるとそこには出版社の担当編集者

「あ!どうも、先生お久しぶりですね」

「ああ!お久しぶりですね。今日はどういった用件で?」

まあ担当者と言っても俺は基本的にネットでの送信なので本人と会うことはあまりないのだ。

「実はですね……」

それから20分ほど俺は話し込む。

どうやらバレンタインデーのチョコを俺に持ってきたらしいのだ。

(やったぜ)

チョコをもらってウハウハする俺であった。

担当者も男性なんだけどな!!

聖戦が終わり

俺はパソコンでカタカタと仕事に打ち込む。

そろそろ時期的に炬燵も終わる。

エアコンに切り替えておく。

加湿器に水を入れスイッチ入れる。

タイムさんたちはカーペットでゴロンゴロンしてる。

(全員猫まるだし)

「なあ、タイムさんや」

「ぬう?どうした?」

「そろそろ炬燵終わるから片付けてな」

「うむ!了解であるぞ!」

俺はパソコンで仕事。タイムさんたちは炬燵をしまう作業に入る。

「巧片付け終わった!」

「ありがとう」

いそいそとタイムさんは俺の膝に乗る。

で、俺のパソコンを眺める。

俺はタイムさんの後頭部を見る。

「なあ、タイムさんや」

「ん?どうした?」

「今更なんだけどさ」

「うむ!どうしたのだ?」

俺は猫姿のタイムさんを抱き上げ膝に乗せる。そして顎下をくすぐりながら言う。

「ウォーロックの寿命ってどのくらいなんだ?」

「うぬ?我は知らんが……他のウォーロック達は600歳くらいから700歳辺りまで長生きするものが多いな!」

「そっか……」

俺はそれを聞いて少し俯く

きっといまの俺は悲しみの顔をしていることだろう。

それを助三郎とリュウイチくんが見ていて

「「巧(殿!)」」

「え?」

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