第4話

と、返す。

「我は、お主と会えて本当に良かったのだ。感謝しておるのだ」

「そっか……俺もだよタイムさん。君と出会えてとても幸せだよ」

「そうか」

「ああ、そうだよ」

俺はタイムさんを抱き上げ風呂場に行くと服を脱がせてやる。

「やっぱ猫の身体だよなぁ」

「何を言うか!我は立派なウォーロックなのだぞ!」

「ならもっとよく見せてよ」

と言って俺はタイムさんの身体をまじまじと見る。

(やっぱりどう見ても猫の身体だよなぁ)

「ウォーロックは普段は猫の姿なのは知っておろう?」

「うん。それしか見たことないもん」

「ならば!」

人間モードのタイムさん出現。

「おお!」

俺は思わずタイムさんに飛びつく。

「ちょ!?巧!?」

「これだよ!この姿が見たかったんだよ!」

「そ、そうか。ならこっちの姿で風呂を堪能するとしようか」

「おう!」

俺とタイムさんは風呂場でイチャイチャする。

まあ、どっちも男だけどな!

「我が洗ってやろう」

と、背中を洗ってくれる。

あ……気持ちいいなぁ。

「巧、気持ち良いか?」

「うん……とても気持ちいいよ」

そして体も洗ってくれたので風呂に入る。

一緒に湯船に浸かり俺はタイムさんを抱き抱える。

「なあ、タイムさんやい」

「ん?なんだ?」

「これからも宜しくな」

「うむ!こちらこそ宜しくなのだ!」

翌日

ウォーロック(見た目猫)の姿のタイムさんが俺の布団の中にいた。

(これだとやっぱ布団の中で丸く寝る猫そのもの)

「ん……あ……おはようなのだ」

「おう、おはようさん。昨日は楽しかったよ」

「うむ!我も楽しませて貰ったぞ!」

俺たちは顔をすりすりする。

(やっぱ猫やん)と俺は思うのだ。

今日は2月14日だ。

世の男子諸君ならこの日は凄まじくテンションが上がるだろう。

それは俺も例外ではない。

そう、バレンタインデーだ!

「さてと……準備しますか」

まあ、今回はもらう側ではなくいつも世話になってるウォーロック達に振る舞う形なんだよ

(全員雄だけどな!)

ウォーロックってチョコ大丈夫かな。

も資料を見ると

そこは人間と同じであるとあったので大丈夫だろう。

「さて……あとは」

俺は炬燵の方を見るとそこには助三郎さんが炬燵に入りながらテレビを見ている。

「助さんや、ちょっと手伝ってよ」

「ぬう?何をだ?」

「今日はバレンタインデーってやつでな。いつも世話になってるウォーロック達に振る舞おうと思ってな」

「うむ!それは良い考えであるな!」

そして俺はタイムさんにも声をかける。

「なあ、タイムさんも手伝ってくれるかい?」

「うむ!食べれるのであれば我即参上!手伝うぞい」

げんきんなやつだ。

だがそこがいい。

「じゃあ手伝ってくれるかい?」

「おう!」

「うむ!」

こうして俺はウォーロック達の為にバレンタインデーのチョコ作りをするのであった。

2月14日バレンタインデー。

この日は世にいう聖戦だ。

世の男達は『義理』と『本命』の区別をしつつ、各々が女性からチョコをもらおうと躍起になるのだ!

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