第2話会見は踊る!
ここは、日本のある地方。
連続殺人鬼の捜査に当たる警察は350人体制。
警察の威信をかけて、犯人逮捕を目標と次の犠牲者を出さない事を目標とした。
捜査に当たる、瑞穂警察署の宮崎美子巡査部長は、先輩の黒井川警部の指揮の下、東奔西走していた。
しかし、宮崎には悩み事が。
事件のストレスで10日間、便秘なのだ。
所轄の川崎巡査が犯人の自宅を発見したとの報告が。
「良かった、これで事件も解決ね。アイスコーヒーに下剤を入れて、思いっきり出してやるわ」
宮崎は警察署の自販機で、アイスコーヒーを買い、紙コップに下剤をたっぷり入れて、デスクに置いた。
「よっ、宮崎!今、犯人が掴まったぞ!犯人は高校教師で37歳の男だった。これから、記者会見が始まる。お前も、出席しろ。オレは署長と打ち合わせに行く。ハァハァ、動き過ぎた。もらうぞ」
と、黒井川は紙コップのアイスコーヒーを一気飲みした。
「あっ、それ吐いて!警部」
「何で?」
「私、凄い便秘で下剤を入れてたんです」
「何だと?まぁ、大丈夫だろ」
宮崎はラキソベロンの威力を知っている。
夜7時からの記者会見で、10分前に関係者は集合して、最終打ち合わせをした。
ピーゴロゴロ、キューグジュグジュ
黒井川は1時間前から、腹を下していた。
「警部、記者会見は休まれたら?」
「へ、へっちゃらさ……」
「お腹、凄い音してますよ」
「男は気合よ!」
「でも、警部が心配で」
宮崎は黒井川に会見は無理だと説明したが、立場もあり、19時に会見が始まった。
「瑞穂警察署長の上田です。この残忍な連続殺人事件の犯人を、本日、16時30分に……」
「続いては指揮を取った、黒井川より説明致します」
「黒井川と申します。え〜、たしまりたい……」
『警部、紙が逆さまですよ!もう、目にも来てるじゃないですか!』
『たまたまじゃ』
「ごほんっ!逮捕された男は市内の高校教諭の……うっ!……し、失礼。……」
「警部の代わりに、わたくし巡査部長の宮崎と申します」
『警部、今のうちにトイレに』
『あ、ありがとう』
「警部が多忙の為、わたくしがご説明します」
記者会見は40分で終了した。
黒井川はそのまま、尼ケ坂病院へ搬送された。
宮崎は申し訳ない気持ちで一杯だった。
翌朝、黒井川は退院した。
それからと言うもの、宮崎は便秘が治ったらしい。
終劇
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