第2話 プロジェクト・イザ

 中国人の青年は青白いポッドの中で目覚める。


 イザ「...ん...」

 イザは手錠をポッドの柱に掛けられ、多量の点滴を打たれていた


 イザ「あ...?何があった...?」


 プシュー...ガチャ...


 すると、ポッドのふたが開き、イザの目の前に医務室の光景が広がる


 医者「起きたかい、イザ」

 足を組んで新聞を読む白衣の男は言った


 イザ「誰だお前」


 医者「色々聞きたいことがあるだろうが、お前に会いたい人がいる」


 ガチャリ...


 最上「おぉ、起きたか、同士よ」

 殿様の格好をした最上は扉を開けてズカズカと押し入ってくる


 医者「お疲れ様です!最上さん!」

 医者はぺこりと頭を下げた


 最上「さてと、どこから話そうか」

 椅子に座り、葉巻に火を付けた


 最上「お前は20年間、そのポッドで眠っていた」


 最上「覚えているか?お前が一度死にかけた、あの戦争を」


 警視庁 マル暴捜査本部 会議室


 釜野はマイクを持ち、会議室に集う刑事たちに熱弁する

 釜野「皆も知っている通り、異世界と呼ばれる未知の世界から来た勢力の侵攻は半年前が初めてではない」


 異世界 アルタイル王国 アルタイル城 王宮


 ゴロゴロと雷鳴が鳴り響く、アルタイル王国


 違法薬物商売、魔法による強盗など、暴力と混沌に満ちた王国の若き王、ガルルによる暴力統治でアルタイル王国は日に日に狂っていく


 ガルル王「ん...」

 王宮の玉座で昼寝から目覚めた若き国王ガルルは周囲を見渡す


 カイラ「起きましたか、陛下」

 騎士のカイラは一冊の日誌を持ってガルルへ歩く


 ガルル「ノックをしろ、不敬だぞ」


 カイラ「懐かしいものを見つけた」


 カイラはガルルへ日誌を渡す


 ガルル「懐かしいな、まさに我々の」


 釜野「そう、あれは20年前に起きた戦争」


 最上・釜野「1.1と呼ばれる異世界との戦争だ」


 ガルル「まさに我々の"聖戦"だ」

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