第80話 目的地までの障害が実際よりもあり過ぎるのは鬼畜が過ぎるのではないだろうか。
今、俺はクソ遠い道のりを歩いている。
というのも、この世界ではある一定以上魔族の領域に近づくと転移系統はおろか、時空間属性に当てはまるあらゆるスキルや魔法が使えなくなるらしい。
——いや、使わせろよ。
竜の巣までどんだけ距離があると思ってるんですか?
とてもじゃないけど無理だからな?
それでも通知地獄とかよりはマシと思えば……確かにそうだけどそれでも辛い。
クソ辛い。
もう帰ろっかな……
[シナリオの放棄判定に当たりますがそれでもよろしいですか?]
え? いや、まあ死ぬくらいならもう慣れたし……
[∞(回/s)の速度で死亡しますがよろしいですか?]
今とんでもないの聞こえたけど、気のせいか?
[∞(回/s)の速度で16384年間死亡し続けますがよろしいですか?]
良くねぇよ!
てか死んだら終わりだろ?
なんで死ぬことに回数毎秒の表記があんの?
頭おかしいって。
あと何だよ無限ってそんな小学生が考えた最強の〜〜みたいな回数で殺してくるとか、正気の沙汰じゃない。
狂気的過ぎる。
そんなに俺を殺したいのか?
それとも世界に遊ばれてる?
後者だったらふざけるなだな。
本当にクソとしか言いようがない。
というか救いようもない。
[ユニークシナリオ『
[次の目的地を表示します。]
は? いやいや、もう終わりでいいだろ。
どんだけ続けるの?
おい、聞いてるんだから話せよ。
無言……本当に頭ヤバいな。
この世界ってのは俺に容赦がないらしい。
最初のときに一思いに殺してくれた方が良かったと思えるくらいには辛い。
しかも非協力的という始末。
ガチモンのクソである。決して異論は認めない。
どうせ勇者とか押し付けるんだろ?
やらないからな俺。
[マスターが勇者になる確率はゼロパーセントです。]
うわ、恥ずかし。
この話は終わりっ!
叡智は反応するな!
[了解しました。マスターの恥ずかしい思い込みについてはこれ以上の追及は行いません。]
そう、それでいい……ってナチュラルにディスんな!
「さてと、次は……って行く場所決められてるじゃん……うげー」
そう言ったのは風精霊であるフィーだ。
先ほどの威厳のあって、凛とした姿が嘘みたいな反応をしている。
「分かってくれたか? 俺がどれだけ苦しめられてるか」
「まぁ、ちょっとだけ……でも地道に潰すしかないよ」
なんか妙に頼もしいときあるよな。それでも惰精霊なのはまぁまだ変わらないけど。
「酷っいな、全く。僕はこれでも大精霊の頂点何だよ?」
それでこの成りとは全く世も末だな。
あの幼馴染が大賢者なのも然り、この精霊が大精霊なのも然り、本当に何がどうしてこういう奴ばかりに力を与えるんだ。
そのせいで、あとから勇者になるやつが可哀想じゃないか。
ついでに俺も可哀想だ。
そのとばっちりを受ける周りも可哀想である。
本当に……これ以上はやめておこう。
すごく後ろから睨まれている。
なんでそんなに冷静かって?
それは……疲れてるからだ。さっきの魂の告白(言ってはいない)でもう最高に疲れた、いやこの場合は最低に疲れたか?
ともかく、今考えてたら不安が爆発して、良くないことになってしまいそうだ。
もっと状態が収まってからにしないと……はあ。
[えっと……次の目的地は……4つとも進行方向にあるよ!やったね!]
何が『やったね』だ。そもそもの話、こんなに面倒なことをやらないといけない時点で最悪なんだよっ。
それでどうしてラッキーと思える?
いや、思えない。思えるわけがない。
っていうか4箇所!?
その情報が最悪だわ。
「あれ? 送られてきた情報見なかったの?」
もちろん見てない。
だってそんな最悪なこと見たくないじゃん。
実際それで発狂しなかったまであるし。
……ある程度叡智の制御が効くようになったのは良いことだけどな……それ以上に状況が最悪だ。
俺はあと何回吹っ切れる必要があるんだろうか?
それともこの状況で吹っ切れられていない俺がおかしいのか?
でもさ、普通に無理くね?
吹っ切れるなんて無理じゃないですか?
一瞬でもさ、何回か吹っ切れられただけすごいと思うんだよ、俺は。
[それはマスター自身が賞賛されたいという要求ですか?]
違ぇーよ! お前な、クソか?
いや、それだと言い方が悪いな。
……で、叡智ってどこまでクソなんだ?
煽り厨って奴か? なあ?
[通告しておくと、今回のユニークシナリオのチャプターには制限時間があります。言い争いをするより目的地急いだ方が良いと判断します。]
……正論禁止!
マジで何すんの? 制限時間?
それにしては距離有り過ぎるだろ!
ただのゴミなクソゲーをよりゴミなクソゲー・オブ・ゴミなクソゲーにすんなよ。
まあ、急ぐけどさ……これで逃れたと思うなよ、叡智。
絶対に後から問いただしてやる。
にしても四つって。
キショ過ぎると思うのは俺だけか?
こんなんじゃいつまで経っても元の世界に帰れないじゃんか。
なんでこういつもいつも、俺に都合の悪いような障害ばかり現れるんだよ。しかも四つ。四つ。クソっ。
頭おかしいんじゃね?
[習……僕は味方だから……]
慰められたのは嬉しいけど……
ちょっと、フィーに慰められるのは癪だな。
少なくとも、沙耶よりは嬉しい気はする。
……比較対象が沙耶なのがだめなのか、沙耶と比較すると比較されたものが不思議と全て優しく見えてくる。
ダメだ、虚しくなってきた。
「よしっ行くか!」
俺は虚しくなってきた心を持ち上げるためにから元気でそう言った。
「あはは……お疲れ」
同情された。……それ、地味に辛くなるから。
やめて欲しい……
[ユニークシナリオ『
だから、知ってるわ!
って。ヤバい! 急がないと!
「間に合ええぇ!」
「うぇ? あ、ちょっと、待ってよぉ〜〜」
俺はそのまま1つ目の目的地である洞窟に向かって走り出した。
__________________________
現在の主人公のステータス
種族:人間
名前:鈴村 習 職業:なし
レベル:379
HP:488320/488320(24416×{5+5}×2)
MP:167600/167600(8380×{5+5}×2)
ST:672000/672000(33600×{5+5}×2)
筋力:65240(3261×{5+5}×2)
魔力:65220(3259×{5+5}×2)
防御:65320(3266×{5+5}×2)
魔防:65260(3263×{5+5}×2)
俊敏:285560(7139×{5+10+5}×2)
幸運:160820(8541×{5+5}×2)
※右の()は基礎ステータスの上昇値
【スキル】
〔アクティブスキル〕
通知Lv.MAX、回復Lv.MAX、睡眠動作Lv.MAX、基本動作Lv.MAX、生活行動Lv.MAX、洗面Lv.MAX、衛生管理Lv.MAX、運動技能Lv.MAX、攻撃技能Lv.MAX、防御技能Lv.MAX、生産技能Lv.MAX、冒険技能Lv.MAX、
〔パッシブスキル〕
武術全般Lv.MAX、生産術全般Lv.MAX、特殊術全般Lv.MAX、全聖術、成長速度上昇Lv.1、回復速度上昇Lv.MAX、生命維持Lv.1、魔力制御Lv.1、魔力隠蔽Lv.1、水中呼吸、魔法強耐性Lv.1、全属性強耐性Lv.MAX、
〔ユニークスキル〕
超再生、噛砕、神炎、神託、通知受取MAX、通知簡略化Ⅲ、忍耐、土操作MAX、冷気操作MAX、雷操作MAX、毒操作MAX、酸操作MAX、思考操作MAX、感情操作MAX、爆発操作Ⅲ、重力操作MAX、幻影操作MAX、魂操作、死霊操作、卓越基礎能力、完璧調理、異空間収納、完全清掃、憤怒、怠惰、暴食、起死回生、混合魔法、魂魄魔法、詠唱破棄(制限中)、地獄開門、万能状態変化MAX、万能移動MAX、万能回避MAX、万能突破MAX、万能妨害MAX、万能誘導MAX、万能展開MAX、万能威圧MAX、万能維持MAX、万能改善MAX、万能補助MAX、万能探知MAX、万能感知MAX、万能強化MAX、万能軽減MAX、万能特攻MAX、万能調整MAX、万能結界Ⅲ、万能障壁、万能付与、精霊化、精霊眼、
〔エクストラスキル〕
叡智・熾天、炎熱支配、水支配、風支配、身体・肉体支配、幻想郷、限界超越、世界移動、転生、超級魔法、幻獣召喚、霊子支配、霊力支配、絶対読心
〔マスタースキル〕
魂干渉無効、物理干渉無効、万象魔法、万象再生、万象蘇生、万象封印、万象処罰、
〔???〕
?????Ⅲ
【称号】
・ツッコミの神に至る者
・世界を乱す者
・世界の意思の困らせ者
★称号獲得先駆者
・諦めの境地
・嘆きの境地
・究極の自重
・スキルコレクター
・魔法の持ち腐れ
・蒼穹に至る者
★魔術の果ての到達者
★再生と生命の果ての到達者
★封印の果てに達する者
★
★
・吐瀉物蛇口
★
・
★
★
・無差別魔法機関車
・ギリギリ
・
・放置ゲーマー
・
・苦難の象徴
・
・殴りマジ
・殺戮マシーン
・奇跡の生還者
・亜竜殺し
・
・
・水精の英雄
・輪廻の炎環
・水霊の天敵
・寄生一級冒険者
・叡智の極点
※卓越基礎能力の強化値は強化能力値×(レベル+1)です。
もしスキルの効果でわからないものがあれば遠慮なく聞いてください。
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