第15話 何かする度にスキルを獲得したとか聞こえるのが幻聴であって欲しかった。
両親がついに帰ってきた。
できるだけ関わらないようにしたいが、ウチの親は俺が料理を作ったとか言っても絶対に信じないだろうから、まずは沙耶に作ってもらったということにして説明をしないといけない。
実際付け合わせは全て沙耶が作ってくれたため、嘘ではないはずだ。
しかしここからがまた面倒くさい。
俺は沙耶に連れられたせいで帰るのが遅かった、すなわち本来なら俺が普段両親が帰って来る前に終わらせている家事を今からやらないといけない。
最低限トイレ掃除をするのと洗濯、あと洗濯物を畳むのはやらないといけないし二階の掃除もしないといけない。
他にもまだやることが大詰めである。
やることが多いということはあの騒音が鳴り響くということにほかならない。
よって現在俺は恐怖に苛まれている。
仕方ないと思わないか?
さっきの幼馴染スパルタ特訓のあとだぞ?
そりゃあ怖くもなるって……
[スキル『恐怖耐性レベル1』を獲得しました。]
……その恐怖の原因がこれだ。
前にも説明したように、テレビの音量24くらいの音が響く。
それが多重に重なって、死ぬほどうるさくなる。
なぜこんなテンションが低いかって?
人間疲れるとテンションが下がるものだろ?
つまりそういうことだ。
あれ?俺誰に説明してるんだろう………
どうやら俺は疲れているらしい。
でもやらなければならないことはやらなきゃなので、重い腰を上げ、作業に取り掛かることにした。
まずは両親への説明っと……
一筋縄で行く気がしない。
[スキル『恐怖耐性レベル1』を獲得しました。]
_______
はぁ。なんであんなに物わかりが悪いのか分からないくらい聞き返されている。
もう最終手段を取るしかないみたいだ。
幸いまだ変な通知は流れてないから精神的には余裕がある。
今のうちに取れる手段は取っておこう。
『もしもし、今出れるか?頼む!沙耶から両親に説明してやってくれ。今度駅前のパフェでもなんでも奢るからさ、な?』
『……オッケー! 任せといて!』
マジで本当に助かった。
本当に疑り深い親で困ったものだ。
[スキル『通話レベル1』、『伝達レベル1』を獲得しました。]
また始まったよ……
「そういえば習、やることはやってくれたかしら」
感情のこもっていないような凍った目で俺のことを責めてくる。
正直めちゃくちゃ怖い。
「帰りが遅くて料理手伝ってたから全然終わってないです。ごめんなさい」
「そう、寝る前までにはやっておいて」
「はい」
この人は本当に怒ると話を聞かない。
多分さっきの俺の話もちゃんと聞いてない。
終わってない以外抜けてるんじゃないかとさえ思う。
取り合えず返事をしてすぐに取り掛からないと怒られるので、俺は無理やりテンションを上げて家事に取り掛かることにした。
あの怖い母を怒らせようものなら……考えたくもない。
[スキル『恐怖耐性レベル1』を獲得しました。]
[スキル『恐怖耐性レベル3』に統合しました。]
とりあえずトイレ掃除から先にやろうかな………
[スキル『浄化レベルMAX』が発動します。]
汚れは取れたな……
取り合えず周りを掃除してと……
[スキル『清掃レベル1』、『洗浄レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』を獲得しました。][スキル『清掃レベル1』を獲得しました。]
「スキル『清掃レベル4』に統合しました。]
うるさい……
もう慣れたけどうるさい。
どうやらスキルのおかげで作業時間が短くなったようだがこんな酷い目にあっているのもスキルのせいなので全然ありがたくない。
むしろいらない。
これが改善できないっていうのだ。
本当に世知辛い。
次は洗濯か……臭いし面倒だしやりたくないけどやるしかないか。
うげっ。臭っ。父さんの靴下くさすぎるだろ。
[スキル『悪臭耐性レベル1』を獲得しました。]
そして通知、お前はうるさい。
はあ。触りたくもない。
[スキル『遠隔操作レベル1』を獲得しました。]
[スキル『遠隔操作レベル1』を使用しますか?]
その音量やめてくれよ。
……ハイハイ答えないんですね。
使いますよ! 使えば良いんでしょ!
[スキル『遠隔操作レベル1』を発動します。]
わ〜〜効率いい〜〜〜〜
スゴイなーでいいんだろ?
……マジでこれ両親に見られないよな?
仮に見られでもしたら最悪なんだけど。
よし全部入れ終わった。
これ二回に分けないといけないのがな……
……ま、いっか。
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
︙
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベル1』、『消臭レベル1』を獲得しました]
[スキル『洗濯レベルMAX』、『消臭レベルMAX』を獲得しました。]
……音量調節とかさ、爆音耐性とかないの?無理な話じゃないでしょ。
[回答します。スキル『tu'?k々+7ぬt』の効果で取得できません。]
またお前か。頭を混乱させるやつ。
お前のせいでうるさいってことかよ。
意思でも持ってるんじゃないの?
[回答しま……
……叡智、お前はうるさいから答えなくていい。
というか答えるな。
[回答を停止しました。]
その報告もいらない。
……次は洗濯物をたたまないと。
あと何回騒音を聞かないといけないんだろ……はあ。
[条件を満たしました。]
[称号『溜息送風機』を獲得しました。]
……は?
いや、俺を怒らせたいのか?
何?溜息送風機って?
[スキル『鑑定』を使用します。]
______________
【称号】溜息送風機
スキル『風魔法』または『元素魔法』を取得しているかつ、『悲観』もしくは『諦観』に関する称号を入手したうえで、半日の内に溜息を五百回以上吐いたものに与えられる称号。
称号を取得してからの溜息を吐いた回数に合わせて風属性魔法の威力が上昇する。
計算式は、元の威力×(1+溜め息の回数/100)
______________
普通に強いのやめろよ。
というか風属性魔法なんて使う機会あるか?
……扇風機としてならあるか。
でもこの称号完全にネタだよな?完全にネタだよな?
もう俺の称号がどんどんカオスになる予感がしてきた。
……今更か。
えっと、取り合えずたたむか。はあ。
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
︙
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベル1』、『収納レベル1』、『単純作業レベル1』を獲得しました。]
[スキル『折畳レベルMAX』、『収納レベルMAX』、『単純作業レベルMAX』に統合しました。]
[スキル『空間魔法』、『収納レベルMAX』を確認しました]
[ユニークスキル『亜空間収納』を獲得しました。]
要らないです。
そんな通知を鳴らすくらいなら全然必要ないです。
って思ったところで無駄なんだろうな。
[回答します。その通りです。]
うっざ。
今の滅茶苦茶ウザかった。
あとは二階の掃除をしたら終わりか。
もう一踏ん張りだ。頑張ろう。
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』、『???』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
︙
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベル1』、『スキル『清潔保持レベル1』、『スキル『埃発生防止レベル1』、『作業網羅レベル1』、『機械操作レベル1』、『吸引レベル1』を獲得しました。]
[スキル『清掃レベルMAX』、『清潔保持レベルMAX』、『埃発生防止レベルMAX』、『作業網羅レベルMAX』、『機械操作レベルMAX』、『吸引レベルMAX』、『gw:1*<@Ⅱ』に統合しました。]
[清掃系スキルが規定数レベルMAXに達しました。]
[ユニークスキル『完全清掃』を獲得しました。]
要らないです。
というかうるさいです。
……さらっと流してたけど言語化できないスキルのレベル上がってなかった?
次は何に苛まれることやら……
今からでも頭が痛くなる。
せっかく家事が終わったてのにあんまりだ……
本当に今日は色々あった。
いやそれで済ませれないくらい色々あった。
一日に色んな事がありすぎだ。
特に騒音。
あとは、やっぱり変な能力だな。
何なんだよあれ。
俺は未だにこれが明晰夢か何かだと半心では思ってるくらいだ。
かと言ってこれが現実で起こって欲しいわけではない。
これがどうか夢であるように願いながら俺は眠りについた。
__翌朝……
[スキル『起床レベル1』を獲得しました。]
[スキル『起床レベル2』に統合しました。]
どうやら夢ではなかったらしい。
本当に俺の人生終わった……
__________________________
現在の主人公のステータス。
種族:人間
名前:鈴村 習 職業:なし
レベル:1
HP:140/140(35×{2}×2)
MP:52/52(13×{2}×2)
ST:800/800(200×{2+0.5}×2)
筋力:84(21×{2+0.5}×2)
魔力:76(19×{2}×2)
防御:104(26×{2}×2)
魔防:92(23×{2}×2)
俊敏:108(24×{2+0.25}×2)
幸運:244(61×{2}×2)
【スキル】
〔アクティブスキル〕
元素魔法Lv.1、精霊魔法Lv.1、召喚魔法Lv.1、契約魔法Lv.1、生活魔法Lv.1、回復魔法Lv.1、聖魔法Lv.1、闇魔法Lv.1、雷魔法Lv.1、爆発魔法Lv.1、創造魔法Lv.1(一部ロック中)、死霊魔法Lv.1、自然魔法Lv.1、支援魔法Lv.1、空間魔法Lv.1(一部ロック中)時間魔法Lv.1(一部ロック中)、通知Lv.MAX、呼吸Lv.MAX、睡眠Lv.MAX、寝返りLv.MAX、起床Lv.2、着席Lv.MAX、起立Lv.MAX、飲水Lv.3、咀嚼Lv.MAX、嚥下Lv.MAX、整髪Lv.MAX、身体洗浄Lv.MAX、着衣Lv.MAX、徒歩Lv.MAX、偽装Lv.2、ツッコミLv.MAX、同情Lv.MAX、スルーLv.1、妥協Lv.1、鑑定Lv.1、安堵Lv.1、発声Lv.MAX、読書Lv.MAX、傾聴Lv.MAX、静聴Lv.MAX、鑑賞Lv.MAX、検証Lv.1、実験Lv.2、柔軟運動Lv.MAX、反復運動Lv.MAX、跳躍Lv.7、祈祷Lv.1、連鎖Lv.1、尊敬Lv.1、探索Lv.2、回避Lv.1、準備姿勢Lv.2、交代Lv.1、急行Lv.1、助走Lv.2、投擲Lv.2、横移動Lv.MAX、高速移動Lv.MAX、収納Lv.MAX、待機Lv.1、魔力障壁Lv.1、同時展開Lv.1、情報共有Lv.1、浮遊Lv.MAX、継続Lv.MAX、方向転換Lv.MAX、適応Lv.MAX、料理Lv.MAX、全体加熱Lv.MAX、火力調整Lv.MAX、事前準備Lv.MAX、温度調節Lv.MAX、浄化Lv.MAX、特殊加工Lv.MAX、単純作業Lv.MAX、刻印付与Lv.1、通話Lv.1、伝達Lv.1、遠隔操作Lv.1、消臭Lv.MAX、、殺菌Lv.MAX、、抗菌Lv.MAX、折畳Lv.MAX、作業網羅Lv.MAX、機械操作Lv.MAX、吸引Lv.MAX、乾燥Lv.1、、熱風Lv.1、切断Lv.MAX、乱斬りLv.MAX、分断Lv.MAX、断肉Lv.MAX、サイズ調整Lv.MAX、疾走、諦観、楽観、悲観、達観、視覚共有、帰路
〔パッシブスキル〕
短剣術Lv.MAX、成長速度上昇Lv.1、回復速度上昇Lv.MAX、再生Lv.MAX、体力再生Lv.MAX、疲労回復Lv.MAX、魔力制御Lv.1、魔力感知Lv.1、思考LV.MAX、水中呼吸、火炎耐性Lv.1、水耐性Lv.MAX、精神攻撃耐性Lv.1、熱耐性Lv.MAX、高温耐性Lv.MAX、水圧耐性Lv.MAX、目眩耐性Lv.1、疲労耐性Lv.MAX、苦痛耐性Lv.MAX、恐怖耐性Lv.3、疾病耐性Lv.1、威圧耐性Lv.1、頭痛耐性Lv.4、ストレス強耐性Lv.4、混乱耐性Lv.1、悪臭耐性Lv.1、鼓膜破裂耐性Lv.1、耐久増強Lv.MAX、筋力増強Lv.MAX、負荷軽減Lv.MAX、柔軟Lv.MAX、抵抗軽減Lv.MAX、疲労軽減Lv.MAX、苦痛軽減Lv.MAX、体温調節Lv.MAX、環境適応Lv.MAX、代謝向上Lv.MAX、血行向上Lv.MAX、免疫Lv.MAX、健康促進Lv.MAX、植物特攻Lv.MAX
〔ユニークスキル〕
噛砕、通知受取MAX、通知簡略化Ⅲ、思考加速Ⅱ、超記憶Ⅲ、叡智、卓越言語力(制限中)、限界突破、水操作Ⅱ、卓越基礎能力、完璧調理、亜空間収納、完全清掃
〔???〕
?????Ⅱ
【称号】
・ツッコミを極めし者
・称号獲得先駆者
・諦めの境地
・究極の自重
・魔法の持ち腐れ
・溜息送風機
※卓越基礎能力の強化値は強化能力値×(レベル+1)です。
もしスキルの効果でわからないものがあれば遠慮なく聞いてください。
______________
どうも作者です。
これにて、序章が完結は完結です。
次の話からは第一章となります。
ここからようやくファンタジーらしい要素が入って来ますのでお楽しみに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます