第22話 急転
「
「早馬さん!お疲れ様です!」
「おう、お疲れ様。じゃあ、帰るか」
球場から駅へ続く帰り道。
3人で並んで歩いていると、茉依が突然口を開いた。
「そういえば、
「ば、晩御飯?」
そうだ、晩御飯だ。
俺は大事な事を忘れていたことに気づく。
「どうしたの早馬、そんなに頭を抱えて」
「茉依、実は、うちに
「そうなんだ、じゃあ、3人で食べて帰ればいいじゃない。なんか問題でもあるの?」
そうだ、こいつはオフェーリアの食欲を知らないんだった。
「食べて帰りたいのは
「ええ!?今日の3人分のバイト代って、私も
「冗談なんかじゃないぞ、すごいんだ、オフェーリアの
茉依に
その後ろでは
「いやー、それほどでもないと思うんですが……」
とオフェーリアが頭を
「ねえ、オフェーリアちゃん。ちなみに今日の昼ごはんは何を食べたの?」
「今日は、早馬さんにそうめんをご用意頂きました。つるっとさっぱり頂けて、とても
「そ、そう。で、どれくらい食べたの?」
オフェーリアは遠くを見るような目つきで考え込む。
「たしか、12
「ああ、その通りだ」
「12束ってちょっとしたお
「だから、昨日ファミレスで食べた時も、ものすごい金額になってしまってな。うちの家計からすると、今月はオフェーリアを連れての
「それは……、
俺に
「そうだ!、二人とも私の家に来て揚げ物パーティーしない?実はこの間買いすぎちゃって、いっぱい残ってるのよ。結構な量あるから、きっとオフェーリアちゃんもお
「あ、揚げ物パーティー」
若者の多くは揚げ物が好きだ。
それが『売り子』として大量の汗をかき、走り回った後なら、なおさらだ。
きっと失ったカロリーも回復するだろう。
「茉依、非常にありがたい話だが、本当にいいのか?というか、そんなに揚げ物が
「大丈夫よ早馬、本当にいっぱい余ってるの。実はどう処理しようかと
「そうか……、そこまで言ってくれるなら、お
「はい、全く問題無しです!。むしろ、
「じゃあ、よろしく頼むよ」
「了解よ、じゃあ、うちに行きましょう」
3人で駅に向かって歩きながら、
球場の周りにはいなかったユニフォーム姿のファンたちが、どの店に飲みに行こうかと楽しそうに話している。
その
「……そういえば茉依、『今月かなりピンチ』って言ってたが、何か
茉依は
「いや、欲しい
この後、茉依の家でカードが
◇
8月1日 火曜日、時刻6時2分
ドアをノックする音で目が
「はい、どちら様ですか?」
まだはっきり開かない目のまま、ドアに向かって声を掛ける。
「あの、朝早くすいません。オフェーリアです。ちょっと
「わかった、ちょっと待ってくれ」
Tシャツに短パン、髪はボサボサで、とても人前に出られる
昨日、
そのままドアを開けると、
「
「はい、実はそうなんです……。先程、ヒルドブランド王国から連絡がありまして、
「それでお
「ああ、いいぞ。約束した通り、
俺の提案に目を丸くして
「え、そんなのでいいのですか!?早馬さん、困りませんか!?」
「困るも何も、
表情が
「ありがとうございます!あのお部屋が好きだったので、どなたかに
オフェーリアは
前に
俺は、そのポーズから見える”
<第一部完>
うちのアパートに住み始めた美少女神官は、今日もおおむね(巨乳)良好。 磯芽ずん @IsomeZun
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