お題に苦しみ始めたKAC20244


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 KAC20244のお題は、「ささくれ」!


 当時の私のリアクションは、以下の通りです。


 https://kakuyomu.jp/users/JackTheWriter/news/16818093073490342953


 この近況ノートの内容を軽く書くと、難しいお題の洗礼を浴びつつ、なんとかしようともがいています。この時、私は、ブレストマシンという、色んな言葉をガチャのようにランダムに表示してブレインストーミングを助けてくれるサイトを使わせていただいていました。



 ブレストマシンのサイトは以下のリンクから飛べますが、単に「ブレストマシン」と検索しても出てきます。

(https://tango-gacha.com/brainstorm/)


 ブレストマシンには、ランダムに単語を組み合わせるモードと、入力した特定の単語と組み合わせてくれるモードの二種類があり、私は、後者の機能を使わせていただいておりました。


 例えば、「ささくれ」と入力すると、「ささくれ大回転」「他人の不幸はささくれの味」のように、別の単語や熟語とくっつけた言葉をランダムに表示してくれるのです。自分の発想では思いつかない単語との組み合わせもしてくれるので、非常にありがたいです。


 というわけで私はブレストマシンと言うサイト様のお力を借りて、ビビッとくる組み合わせの言葉を探そうと必死にもがいていたのです。すると、一つのワードが目に止まります。


『ささくれ vs ダークささくれ』


 ……見た瞬間、これだ! と思いました。何がどうして『これだ!』なのかは未だにわかりませんが、当時の私にはこれがビビッと来たようです。


 多分、ささくれを勇者、ダークささくれを魔王のように考えていた…………ような気がします。光のささくれと闇のささくれの対決でも考えていたんでしょうか? 光のささくれって何……?


 ブレストマシンのお力を借りながら、ささくれについてウンウン唸りながら随分考えたけれど、本当に何も思いつかなくて……。いよいよどうしようもなければ、ダークささくれとの戦いをギャグテイストで本気で一本書こうと思っていました。

 

 ……絶対ろくなもんにならない予感。

 控えめに言って凄まじい駄作のニオイがする……!


 流石にダークささくれはアカン気がする……。と思った当時の私は、一旦ダークささくれ計画を白紙に戻した上で、新たなモチーフやキーワードを探しました。


 「ささくれ」という言葉で最初に思いついたのは、敬愛するボカロP、ささくれP(sasakure.uk)様でした。あのお方の繊細で美しくそれでいて跳ね回るようなピコピコ音が魅力的な音楽は本当に大好きです。


 ささくれP様の音楽を聴いてまったり…………している時間はないのでした。締切まではあと数日。一刻も早く書き上げなくてはいけません。しかし私は物語をまともに作り上げた経験の少ない素人です。


 どう書けばいいのか全くわからないまま、「普段どうでもいい時にささくれできるのに今私の指にささくれねえーじゃん!(ブッ◯オフなのに本ねえじゃんのノリで)」みたいな情報量ゼロのことをブツブツつぶやいていました。


 別に、私の指にささくれが出来たところでお題は書けるようにならないのですが、指にささくれができればなにかひらめけるかもと思っているくらい迷っていましたし混乱していました。


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 私は、『ささくれ』という言葉の印象を考えました。

 痛い。指先。水がしみる。皮膚がちぎれる。身を裂かれるような痛み……。と、連想ゲームをしていきました。


 少し、ほんの少し何か掴めそうな気がしましたがピンとはきていない、もどかしい状態が長く続きました。ずっと書き溜めていたネタ帳も見ましたが、ピンポイントでささくれに使えそうな内容はありません。


 そんな時、ふと、三月は、卒業シーズンや桜の咲く季節であることを思い出しました。舞い散る桜。桜の樹の下には、◯体が埋まっているという言葉も思い出しました。


 その時、私の頭の中で、何か、パズルのピースがカチッと嵌まる音がしました。桜の木の下を、ささくれのできた手で必死に掘り起こそうとする女子高生のイメージが脳裏に浮かびました。

 これだ、と思いました。


 何故彼女は、必死に掘り起こしているのか。

 何を掘り起こそうとしているのか。

 彼女はなぜ、泣いているのか。

 どうやら、本当に◯体が埋まっているわけではないようだ。それでも、彼女にとって大好きな人の『一部』が、桜の樹の下には埋まっているらしい。それは一体、どんなものなのか?

 そんなことを心のなかで彼女に問いかけながら、作った話です。


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 桜の樹の下にはささくれが埋まっている - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16818093073486385488


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 自分が小学生だった頃を思い返しながら、幼い日の思い出を込めました。一番仲の良い友達と、色違いの勾玉のキーホルダーをお揃いで買った出来事がベースになっています。そしてあの頃はやけに、お土産屋さんに在る剣に巻き付いた謎ドラゴンのキーホルダーが欲しかった気がします。


 その友達は健在ですが、もし、彼女が不慮の事故で亡くなってしまったのなら、そして、埋めたタイムカプセルのことを思い出したのなら。


 私はマリアと同じことをしたかもしれない。

 そう、思います。


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【次回予告】

「KAC20245! 次のお題は『はなさないで』!」

 ささくれより随分書きやすくて助かる……。

 次のお話は「歌うたいのカナリヤ」という話についてになります。


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