九州ひとり旅の計画

翌日、病院にて・・・





佳代子は、担当の医師にも、昭和初期の九州の、炭鉱の街にタイムスリップしていた事を話し、あの古いお札を見せた。




「う~ん!なるほど!たしかに、信じられない話だ、熱中症で倒れていたと思っていたんだが!たしかに、意識を失うほどの重症じゃなかったんですが!こんなことがね!・・・私も、そう言う風なドラマや映画を観たことありますがね!実際にこんなことが起きてしまったとはね~!」




医師は、お札を見て、考えていた。





「ここに本当に、こんなお金が、なかなか見れない、かなり貴重なお札ですよ!・・・どうです、お母さん、この機会に、佳代子さんを九州旅行をさせてみては!・・・私も、この田川に行ったことありましてね、懐かしいなぁ!、九州は炭鉱の街が結構ありますよ、今回の田川と、あと・・・飯塚、それと・・ああ!直方もあってね「(筑豊3都)と言われてますよ!」




「筑豊3都??」





「筑豊ってのは、炭鉱で栄えた街ですよ、私も九州に旅行したとき、この3ヶ所回りましたよ、炭鉱の街として、良いとこでしたよ、・・・今からは、お盆休みでの予約は無理でしょうが、・・・佳代子さん、夏休みが8月いっぱいあるんでしたら、お盆休み明けでも行けるでしょう。」




「で・・でも!この子一人で、しかも行ったこと無い九州に、私は仕事があって行けないし!・・・この子!中学の修学旅行以降、近畿から出たこと無いので、修学旅行も、信州だったしね!」




「たしかに、この頃の歳の女性一人での旅は危ないです、スリやら、連れ込み・・・いろいろ有りますからね!でも、JTB等に申し込めば、添乗員も付けて貰えると思います、まあ!費用もそんなにかからないと思いますよ。添乗員として、あとガードもして貰えますよ!」





「へぇ!先生、結構詳しいですね!」




「私も、旅行が好きでね!よく休みには九州にも行きますよ!まあ!こういう仕事はあまり休みが無いですがね。たまに連休が有ればよく2泊3日程度の旅行をしますので。・・・一度佳代子さんにも、そう言う気分転換も必要ですよ、そうしないと、鬱病なんかになってしまったら、あとあと、大変ですからね、最近そう言う患者さんも多いですからね!」





「は・・はあ!・・・たしかに、この子は、休みは、ほとんど家に閉じ籠りがちですからね。・・・やっぱり、鬱病になったらと、思うとね、不安ですもんね!・・・でも、熱中症が心配ですね、九州もかなり暑いんでしょうね!」






「ええ!でも!ちゃんと水分補給をしていれば大丈夫ですよ!私も昨日は熱中症だと診断しましたが、どうやら、大丈夫そうですからね、・・・この後、また、診察しますが、まあ!大丈夫でしょう!」




そう言うと、担当の医師は、佳代子を診察し始めた。・・・・




「ああ!はい!まあ!問題無さそうですので!ただ!昨日も言いましたが、やっぱり今は、危険な暑さになっていますから、出きるだけ、涼しいところで、休み休み行動してくださいね、・・・ああ!それと、田川の石炭記念公園等も、結構暑いと思いますので・・・まあ!博物館等冷房の聞いたところで涼んで、あと、水分補給も忘れないように・・・そうすれば大丈夫ですので、・・・お母さん、是非、佳代子さんに旅をさせて見て下さいね!」





医師は、診断書に記入しながら、二人に言った。





「あと、初めて九州に行かれるんでしたら・・・う~ん・・熊本や鹿児島方面、今は新幹線も鹿児島まで延びてますからね、もう手軽に行けますから・・・あるいは、最近、一部だけですがね、開通した西九州新幹線で、長崎方面も有りますけどね、・・・まあ、佳代子さんには、大きな負担にならないようにね、とりあえず、福岡県ぐらいだったら良いんじゃないですかね。・・・福岡も、結構観光地有りますからね、太宰府なんかも良いかも知れませんね・・・!」






「あっ!太宰府にも行ってみたい!」




佳代子は、太宰府天満宮をリクエストした。




そんなこんなで、診察は終わり、帰宅後、母親は、昼から出社した・・・佳代子から借りた、あるものを持って・・・






夜に、母親が仕事から帰宅後、佳代子に・・・





「今回の旅なんだけど、私も行くことにしたわ、月曜日だけでも、休みがとれそうなの!」







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