第2話 高校面接 完結

誰だって面接は訪れる壁。

緊張と切迫感、焦り。

普段人と話すくせに自身の運命がかかると重みが違う。私も味わった。


高校入試の日、私は体調を崩していた。

緊張と人混みでの焦り。

保健室で休んでいた。なんとか面接の時間まで耐え、いざ、望む。


ノックは3回以上。2回だと個室のトイレに人が入っているか確認する意味になってしまう。だが、ドアをノックする時、緊張で手が震えていた。その為、一回カスってしまった。それならまだいい、3回ちゃんとノックをして入った。

面接も順調に進み、我ながら良かったと思う。

そして終わりになる前、面接官が何か喋った。「気をつけと言ってください?」

私にはそう聞こえた。授業の前後で言う号令のことかな?と思った。だから面接官に対して

「気をつけ」と、言った。

空間が静まり返った。だよね。

急に生徒が命令口調で気をつけなんて言えばそりゃそうなる。

本当は「お気をつけてお帰りください」だった。それに対し私の緊張はピークに達した。

面接が終わり、席を立とうとした。しかし、立ったら足がガクガクと震え出した。そして歩けない。すでにテンパっているのにこれはヤバいなと感じた。助けて貰ったが、正直入試には落ちたなと感じた。結果は受かっていた。

しかし、緊張する中情報量の多さに私は限界だった。疲れた。もう味わいたくない。

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天然さんならしょうがない サカマサv @Sakamasa1031

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