第2話
俺は彼女をデートに誘った。
「映画、観に行かないか?」
「何の映画?」
「これだけど……」
チケットを彼女に見せる。
「いいね! 観に行きたい!」
「そうか。だが悪いな。チケットは一枚なんだ」
あえて意地悪そうに笑ってみた。
すると、彼女は言った。
「幸せのポケット、あるでしょ?」
「なんだ、お見通しか」
俺はチケットをポケットに入れた。
そして、彼女を見つめてから、ポンとポケットを叩いてみる。
ポケットからチケットを取り出してみると……
「おぉ! チケットが二枚になった!」
「ふふふふ……」
俺たちは映画を観ながら楽しいひとときを過ごした。
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