イケナイとわかっていても・・・

1年がたち、奈那と理那は大学生になった。

奈那は国立の教育学部、理那は私立の薬学部。

奈那の国立は、なんとかやっていけるけど、理那の薬学部はかなりのお金がかかる。

小さい頃からコツコツ貯めてきた、お祝いや、児童手当と、年収900万と、まあまあ良い方だと思う旦那の給料と、あたしの扶養内のパート代合わせても、結構キツイ。

はぁ、扶養から抜けてもっと働こうかなぁ。

スマホで求人サイトを見てみる。

色んなバイトがあるけど・・・

募集35歳まで。

とか、

このユニホームはちょっとな。

とか、

覚える事いっぱいだよね。

とかで、なかなか良いと思うのが無い。


「ああ〜やっぱり無理だあ〜。もう1つバイト探すなんて。」


スマホをテーブルに置いてソファーに寝転ぶ。

テレビを付けてみると、愛君の所属するダンスボーカルグループ『NI7』のCMが流れてた。

すごいなぁ。愛君、夢を叶えて・・・。

愛君は、この1年で念願のデビューを果たし、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気ぶりだ。

その中でもセンターを務める愛君は、イケメンの中でも別格の色気を放っていた。

頑張ってたもんなぁ。

でも、もうお弁当買いに来てくれなくなって、ちょっと寂しいかも。


♫♫


スマホの着信が鳴る。

愛君からだった。


愛君とは1度だけキスしちゃったけど、それから彼はデビューに向けてレッスンが忙しくなって1度も会ってなかった。

あたしは、少しだけホッとしてた・・・


「もしもし?」

「もしもし?真美さん?久しぶり。

俺・・・愛だけど、わかるかな。」

「うん、わかるよ。仕事、頑張ってるみたいだね。今ちょうどテレビで見てたよ。」

「本当?嬉しいな。

あ、あのさ、仕事の事で、ちょっと真美さんに頼みたい事があって・・・マネージャーも含めて今から会えない?」


仕事の頼み?


「べつにいいよ。」


あたしは言われるがままに、愛君の事務所に来た。

初めて入る芸能事務所。

すごいなぁ、愛君、こんなとこで働いてるんだぁ。

いろんなアイドルグルーブと、NI7のパネルが、あちこちに貼ってある。


「真美さん!」


愛君がマネージャーの方と手を振って駆け寄って来た。

かわいいなぁ。


「忙しいのに、ありがとね。」


あたしは部屋に案内された。

愛君とマネージャーさんと長机を挟んで向かい合って座る。


「じつは、今度情報番組にゲストで出る事になったんだけど、行きつけのグルメを紹介するコーナーがあって、真美さんの弁当屋さんのコロッケ弁当を紹介したくて、店長さんに聞いてもらえないかな。」


「うちの弁当屋?

聞いてみるくらい別にいいけど。」


驚いたけど、テレビのロケなんて、ちょっと面白そう。


「本当に?ありがとう真美さん。」

「ありがとうございます。では、お返事は愛でもいいですし、僕でもいいので。よろしくお願いします。」


2人に深々戸頭を下げられ、あたしは部屋を後にした。


仕方ない、かわいい愛君の為に協力するか。

店長夫婦も頭の硬い人じゃないし、協力してくれると思う。


あたしは、事務所を出ようとした。


「真美さん、ちょっと待って。」

「愛君、なんかまだあった?」


ハアハア。


「久しぶりだからさ、まだ少し話できる?」


愛君はキラキラ笑顔で言う。


「え・・・少しなら・・・」


そんな笑顔で言われたら断われないよ。


「良かった。来て。」


あたしは地下にあるレッスン室に連れて行かれた。

愛君が電気をつける。


部屋の前後が鏡張りになった50畳くらいありそうな広い部屋だ。


「すごい、こんなとこ、あたし、入っていいの?」

「今日はもう誰も来ないから大丈夫。」


愛君は床に座ると、座ってという感じで隣をポンポンとたたく。

あたしは愛君の隣に座った。


「ようやくさ、夢が叶ってデビューできてさ、すっげー幸せなんだけど、弁当屋になかなか行けなくてさ、コロッケ弁当がメッチャ食いたい。」

「え〜。もうそんなら、いつでも買ってきてあげるよ〜。」

「ほんとに?」

「うん、いいよ。」


愛君は凄く嬉しそう。


「そしたら、また真美さんに会えるね。」

「え・・・?ん〜、もう、そんな冗談言っちゃダメ。」

「・・・・冗談じゃないよ・・・」

え・・・


愛君の大きな左手が、あたしの首筋を包み、顔が近づく。

そして、唇が、あたしの唇に重なった。

2度目のキス・・・

愛君の唇が、あたしの上唇と下唇を、優しく、交互に挟み、離れては、また重なる。

こんなキスされたら、あたし逆らえないよ。

あたしの少しあいた唇の隙間から、愛君の艷やかな温かいモノが入り込んできて、あたしの舌を探す。

あたしも、それに応えるように、愛君のモノと絡めたり、吸ったり・・・

イケナイ事をしてるなんて、スッカリ忘れてしまうような激しいキスに、あたしは没頭してしまった。

キスをしがら、愛君は、あたしの左手をそっと握り、薬指からスッと指輪をはずした。

あ、それは・・・

あたしは唇を離した。


「真美さんが、俺はをどう思ってるか答えてくれるまで、これは没収。」


そう言うとボケットにしまってしまった。


「ダメだって。」

「俺、真剣なんだ。イケナイってわかってるけど、止められないんだ。」


彼の目は純粋で、可愛らしさもあるのに、ミステリアスで、セクシーで、女として、はね返す事はできなかった。


帰宅すると、あたしは平静を装ってご飯の準備をする。

旦那は、あたしの薬指には気づいていなさそうだった。


奈那と理那は2人とも友達の家にお泊りで、今夜は旦那と2人きりだった。


ベットの中

旦那が、あたしの欲しいところを優しく包み込む。時々トップを指でつまんだり、手のひらでころがしたり・・・


「んっ、んふっ・・・」

優しいタッチに、あたしの身体は抑揚する。


「舐めて・・・」


あたしは人差し指を口に含みながら、お願いしてしまった。

そういうと、旦那はトップを口に含み舌で遊んだり、吸ったり・・・


「んっ・・・あぁ・・・」


旦那の手が、お腹、太もも、おしり、両腕・・・あたしの身体を愛情たっぷりに愛撫する。

好きよ・・・大好き・・・愛してる・・・

優しく身体を愛撫した後、ゆっくりと手は下がっていき、愛情がたっぷり溢れてる場所をなでた。

「あっ!あぁ・・・んん・・・」


あたしは大きく足を開く。

でも、ごめんなさい・・・


「いいよ、真美、セクシーだよ。」

「いいよ、真美さん、セクシーだよ。」

「もっと、もっと!」


頭の中は、愛君でいっぱいなの。


「ああ!いい!いい!」


愛撫が終わると、今度は後ろから、愛君が入ってくる。


「綺麗だよ、真美さん、キレイだ。もっと声だして。」

「ああん・・・!うん・・・あぁ・・・い・・いい・・・気持ちいい・・・!』


片手であたしの白く柔らかいバストを激しく愛撫しながら。愛君の突きは、どんどん強くなって、あたしと愛君は快楽の頂点に達した。


「あ・・・!あぁ・・・っっ!んっんっんっ・・・」


ビクン・・ビクン・・・

ハァッハァッ・・・


極度の脱力感で、何も考えられない・・・

ごめんなさい。

あたしは、旦那に抱かれながら愛君の事を愛してしまった・・・。





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