土曜日

「おにぃ!!朝――!!!」


 今日はいろいろ省略?バージョンらしい。せっかちか?っか、ちょっとテンション高い――って、そうかそうか。今日は土曜日だ。

 確か昨日の夕方。妹は『明日は友達と遊びに行く』とか言っていたな。だから楽しみでテンションが高いのか。

 ――なら別にわざわざ俺を起こさなくてもいいのだが――俺も今日は休み――じゃなかった!講義あるんだった!今週は妹が来る前に起きていることが多かったが。さすがに1週間の終わり――土曜日は終わった?って、どうでもいい。俺の今週はまだ終わっていなかった。


 今日は妹の声で起きた俺が目を覚ますとちょうど妹が俺のベッドに足を乗せたところで少し俺の身体が一方向に――って、相も変わらず妹は普通に俺の部屋へと入って来て――はい。仁王立ち。

 

「――起きてる」


 一応妹が俺に跨って仁王立ち――の前に起きているアピールを無意識にしたのだが――何故か妹は仁王立ちは決定事項?のように俺と目があった気がするが――そのまま俺に跨った。

 いろいろおかしい気がするが――ホントどうなっているのか。


「起き上がってないじゃん」

「――そんな瞬時に起きれるかよ」


 声を聞く。即飛び起きる。さすがにそれは無理――とか思いつつ背伸びをすると妹がぴょんと俺のベッドから降りる。

 ――あっ、ちなみに今日の妹のパンツは青だった。ちょっとフリル?言うのだろうか?ヒラヒラが付いているように――ってモロ見えてたぞ。休みで制服ではなかったが。今日の妹はお出かけ?用なのか。ミニスカートだったので、制服以上に丸見え――って、めっちゃカラフルいうか。白以外にかなり種類持っていたんだな。今週色被ってなくないか?

 ってそんな事考えている場合じゃないか。というか。マジで今週の俺は何を朝から考えているのか。

 忘れろ忘れろ――って、危ねぇ。今日は講義っての忘れるのはダメだ。今日は朝一からだし。


「――って、まだ朝5時だから全然急ぐ必要ないし」


 一瞬急ぎかけて――時間を思い出し止まる俺だった。


「おにぃ。早く来てよ」

「はいはい」


 そして、俺のつぶやきは聞こえなかったのか。聞こえたのか。廊下の方から聞こえて来た妹の声に再度反応しつつ。

 やはり今日も少し考えることになった。

 何に関してかと言えば――もちろん妹のパンツ。

 って、やっぱり俺変態兄じゃね!?自分で自分が心配になって来たぞ。

 いや、待て待て。パンツをカラフルにしたのは妹――って、これもここ最近毎日言い訳に使っている気がするな。

 よし。気にするな俺。気のするな。そうだ妹ももう高校生。そう。


 ――――高校生が毎朝兄を起こしに来てそして仁王立ち。そんな事あるのか?


 今日も俺は着替えをしつつ妹のパ――って、頭から切り捨てろ。そう忘れろ忘れろ……無理だわ。

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