火曜日

 今まで同じだったことが変わると。なんか気になる。


 午前4時55分。

 すでに俺は起きていた。

 というか。何度でも言うが俺は寝坊助ではない。

 そりゃもう何年もこの朝早く起きる日々を送っていたら、嫌でも起きれるようになるって。

 まあ――夜更かしして――とかだと。起きるのがつらい時もあるが。それでも習慣は怖いというか。目が覚めるんだよな。

 ――決して、妹がちょくちょく見せてくる純白パンツで起きているわけではない。変態兄ではない。


 とにかくだ。昨日なんの前触れもなく。純白が変わった。

 一大事――というのか……。

 いや、もしかすると、妹は毎日制服ではない。だからたまたま制服。またはスカートの時が純白だっただけという可能性もあるが。

 ちなみにだが、学校が休みの時はズボンもあるので、毎日俺は妹の純白パンツを見ているわけではない(決して妹が起こしに来るときズボンだと朝からテンションが下がるということはない――ないぞ?ないからな?)。

 でも――ふと思い出してみても。純白しか記憶にない俺だったので、昨日の水色は――めちゃめちゃ印象に残っていたりする。


 ――って、こんな事を早朝から起きて考えている俺――やばい奴じゃない?俺の評価大丈夫?大丈夫だよね?


 とかとか俺が思っていると。廊下の方で物音が聞こえて来た。

 もう5時らしい。

 というか。俺の妹は朝めっちゃ強いんだよなー。妹が寝坊したとか。多分ないんだよな。どんだけ俺を起こしたいのか。と思うくらい真面目に起きているんだよな。

 着替えも終えて、俺の部屋に来る。つまりは5時――どうだろう?15分?20分前?とかには妹起きているのではないだろうか?

 ちょっとお兄ちゃんは妹の睡眠時間が気になって来たぞ?って、これは家族会議。睡眠時間確保に関して親。主に父親と話すべきでは?って――無理か。父親の仕事に合わせて――だし。まあ朝ごはんは皆で――と、言うのが何年も続いているとそう簡単には変えれないだろうしな――。


「起きろー!おにぃ!ごはん!」


 とにもかくも、今日も妹ご登場である。

 今日は朝ごはんの朝がなかったが。まあこういうのはよくよくあること。特に言葉は決まっていないみたいだから。

 決まっているのは俺を部屋にほぼ勝手に入って来る。電気を付ける。俺の上で仁王立ちするだからな。


 ――絶対仁王立ちする必要ないと思うのだが――もしかして自分の方が身分?言うのかとにかく上?アピールでもしているのか?

 でもな。別に妹が『自分の方が上!』とかそういうマウント取って来ることないんだよな。俺たち仲良し兄妹だし。うん。


 ってか、昨日は聞けなかったというか。

 そもそも聞けないか。なんで昨日は水色だったんだ?って、聞いたら変態兄だな。

 とかとか思いながらいつも通りのふりをして目を開けると――やはり妹は仁王立ち。

 そして――今日はピンクだった。


 いやいや、明らかにピンク。目立つわーどうした妹よ。

 めっちゃピンク。嫌でも見ちゃうというか。

 そういえば妹は見えている事――気が付いているよな?気が付いていて今まで何も言わない――それとも本当に見えているとは思っていない?いやいやそれだとポンコツ――でもならなんで見せてくる?

 うーん。俺の妹行動が謎だ。


 なお、俺がいつもより反応するのが遅れたが。妹はそのあと『早く着替えてよー』などと言いながらリビングへと今日も足取り軽く向かって行ったのだった。


「――俺の妹マジで謎」

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