君と飼い主さんは、飼い主とペットという関係ではなかったのかもしれない。
温かい場所で。
ふわふわのベッドで。
時にはリボンを付けて。
くしゃみをすれば動物病院へ。
それがペットという物だ。
けれど、君の飼い主さんはそれを選ばなかったね。
飼い主さんの「ごめんね」が聞こえるかい?
もしもいつか、虹の橋の向こうで会えたなら、君はきっとこう言うだろうね。
「地域猫? 冗談じゃないわよ。アタシは野良猫よ。アタシが暮らす場所はアタシが決めるのよ。一番安らげる場所で眠ったように死ぬの。それが野良猫の品格よ」