トラの火葬の翌日
2024年3月24日(日)
昨日の雪→あられ→雨→晴れの目まぐるしい天気とは打って変わって、
3月らしいあたたかい日になりました。
近所に買い物に出たときに、桜並木を見てみましたが、まだ咲いていません。
去年の今頃はどうだったかな、と思うものの思い出せません。
きっと、トラはこの道もとことこ歩いてたんだろうなぁ。
猫がお花見するかどうかは知らないけど、桜を見る前に逝ってしまった。
やっぱり、もう少しいたかったと、人間側の都合の良いことを考えてしまいます。
でも、トラは花粉症っぽかったから、あまり春は好きじゃなかったかも。
家に帰ったら、なんかハエだの蜘蛛だの虫をたくさん見かけるように。
ちょっと思ったのは、もしかしたらトラは自分の体が虫に荒らされるのが嫌で、寒いうちに旅に出たのかなと。
近所の女ボス的な猫だったから、最後まで誇り高く逝ったのかなと。
だから、昨日は自分の火葬が終わるまではあんな寒い変な天気にしたのかなと。
あと、猫って死ぬ前に姿を消すっていうじゃないですか。
でも私は、私のためにそばにいてほしくて、亡くなる3日前に
「ここに居ていいからね」
ってトラに伝えたんですよ。
もしかしたら、トラは死期を悟ってどこか遠くに行くつもりだったのかもしれないけど、私のために死に場所をウチにしてくれたのかな、と。
ただの偶然に都合の良い解釈をしているだけかもしれませんが、そんなことを思いました。
しばらくはトラを思い出して、自分の感情が制御できない日々が続くとは思いますが、トラの冥福を祈って、今でも愛してるよと想い続けようと思います。
ここから先は、トラとの思い出をつらつら書いて、生きた証にしていこうかなと思っています。
いつかトラに再会した時に、「お前のことを書いたら、たくさんの人に読んでもらえて、有名な猫になったよ」と言ってやりたくて。
これも私の我儘ですけど。
火葬が終わった後、"一区切りついた"という心境になって、後悔の気持ちが薄れかけたんです。
これまで飼ったペットの時もそうで、私は自分の都合の悪いことは忘れていってしまう卑怯な人間なんです。
だから、トラが亡くなって間もない、まだ遺体が残っている時から、このエッセイを書き始めました。
自分の非道な行いも、悔恨の念も、忘れてなるものか。
そして、楽しい思い出も残す。
トラからもらった日々を、私は絶対に忘れない。
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