第4話 松野、洗礼を受ける・1


 お昼には少し遅い14時。

 リビングには香ばしいソースの匂いが漂っていた。


「まぁ~た、焼きそばかいな」


 酷使して重たくなった頭を掻きながら、浜ヶ崎は嗅ぎ慣れた香りに悪態を吐く。


 夏子が亡くなってから、浜ヶ崎組の料理は当番制になった。

 亡くなった当初は料理上手な龍二が作ってくれていたのだが、多忙の為、皆で分担することになったのだ。組長宅に住む、龍二以外のメンバーは吟を含めて後3人。

 レトルトやスーパーのお惣菜が好きじゃない浜ヶ崎の為に、皆頑張って料理を作っていたのだが――。


「だって俺、これしか作れねぇんですもん」


 お皿に盛り付けられていく焼きそばをげんなりした顔で見る浜ヶ崎に、吟はあっけらかんと言う。


 そう、吟は料理が超ド下手くそだった。


 人に教えてもらいながらやっても、何故か焦げるか火が通らないかの二択。一人だとテンパって再現できない。味がしない。もしくは濃い。何の旨味も感じない。なので、当然不満が続出した。

 「いつになったらまともに作れんねん」「ええ加減覚えろや」「お前わざと不味く作ってるやろ」

 鬼の形相で詰め寄る兄貴達に半泣きになった吟は、何とか期待に応えようと、レシピ動画を見ながら一生懸命ハンバーグを焼こうとした――が、熱したフライパンにハンバーグを乗せた途端、モクモクと煙が立ち始め、あっという間に火柱ができてしまった。

 「お前何やっとんじゃあ!!」と、兄貴達が台所に集まってきたものの――スプリンクラーを浴びながら悔しそうに泣く吟を見て、誰も何も言わなくなった。“諦めた”という方が正しいかもしれない。

 その結果、吟は唯一まともに作れる焼きそばのみを作るようになった。


 当番制とは言え、皆は忙しいので、吟が夕飯を作る事が多い。

 先週は4回焼きそばを食べた。

 頑張ってくれている吟には悪いが、そろそろ焼きそばの匂いは嗅ぎたくない――と、肩を落とす浜ヶ崎。その隣で、黙って話を聞いていた龍二が「ん?」と眉間に皺を寄せた。


「…吟。さっき、めちゃくちゃ食材買ってきてなかったか?」


 葱や生魚、ひき肉、じゃがいも等。焼きそばでは使わない材料が沢山あるように見えたが。


「へい!これだけあれば何かに使えるかなぁと思いやして!」

「……」


 ニカッと屈託なく笑う吟に、「いや、焼きそばしか作れない奴が使いこなせる訳ないやろ」と、心の中でツッコむ。


「……はぁ」


 龍二は大きな溜め息を吐き、頬にできた傷を人差し指で掻く。

 …しょうがない。焼きそばばっかり食べたくないし、折角買った材料を無駄にする訳にはいかないし。松野の家にいる間は自分が料理を作ろう。


 ――くっそ…只でさえ考える事ばっかりで大変やのに…余計な問題増やしやがって…。


 チッ!と舌打ちをする龍二の肩に、浜ヶ崎がポンと手を置く。


「しゃあない。アイツに普通を求めるだけ無駄や」

「そうですね…」


 深い深い息を吐く疲れ切った二人の横を、吟が


「へい!できやした~!」


 と陽気に言いながら、お皿を持って通り過ぎる。

 リビングの中央に戻したローテーブルに、どんどんお皿を運んでいく。ほかほかの湯気が昇る4つの焼きそば。その周りに、お腹を空かせた四人の大人達が床に座った。


「お?春、離乳食始めるんか」


 胡坐の上に春を乗せた浜ヶ崎の目の前に、小さな器が置かれる。中に入っているのは、小さじ1の量の10倍がゆ。米1に対して水10の割合で作られた、赤ちゃんが最初に食べる為のおかゆだ。


「へい。松野さんが『そろそろ始めたほうが良いんじゃないか』って言ってくれて…作り方を教えてもらいやした!」

「ほぉ~ん。だから二人でわーわーやっとったんか」


 納得したように頷いた浜ヶ崎は、向かい側に座る松野を見る。


「松野、色々とありがとうな」

「!…おお」


 カラッとした明るい笑顔。その眩しさが自分に向けられていると思うと、何だか気恥ずかしい。肩を竦めてモジモジしていると、浜ヶ崎がパン!と両手を合わせた。


「ほな、食べるかー」


 間延びした号令と共に、皆が手を合わせる。


「いただきます」


 目を瞑り、感謝をするように頭を下げる三人。


 ――あ…これが組の決まりなんやな…。


 松野は一瞬戸惑うが、すぐに皆の真似をして頭を下げる。

 三人は目を開けると、わいわい会話をする訳でもなく、ただ静かに食事を始めた。食事中は私語厳禁なのかな…と考えながら、松野も自分の箸を手に取る。すると、バン!と春がテーブルを叩いた。

 音に釣られて春を見る。くりくりの丸いお目目は、スプーンを差し出す浜ヶ崎とおかゆを交互に見て、何?と言いたそうにしている。


「春、こうやって食べてみ?」


 浜ヶ崎はスプーンを自分の口に近付けて、パクッと食べるふりをする。それを監視するようにジーッと見つめる春に、「ほれ」と差し出す。春は怪訝そうな顔でスプーンを見ていたが、ゆっくり口を開けると、恐る恐る口に含んだ。


「おっ!食べよった!…どうや?うまいか?」


 無表情でもぐもぐと唇を動かす春に、浜ヶ崎が顔を近付けて問いかける。松野もドキドキしながら見守っていると、「何だこれ?」と細めていた目が段々見開いていく。お米の甘味に気付いたのだろうか。美味しそうにごっくんと呑みこんだ春は、浜ヶ崎の手を掴むと大きく口を開いた。


「おぉ!美味かったか!良かったなぁ、春。…でも今日はこれだけしかあげられへんから、また明日な」


 「あーん」と開けている唇をチョンっと指で突く。


「吟、ミルクの用意できてるか?」

「へい!そろそろ丁度いい温度になってると思いやす」


 焼きそばをちゅるりと啜った吟は、立ち上がってキッチンに向かう。哺乳瓶が人肌に冷めている事を確認すると、「ミルクです!」と言って浜ヶ崎に手渡した。


「ありがとさん。ほら、春ミルクやで~」

「ばうー!」


 もっとおかゆを寄越せ!と怒り始めた春を横抱きにして、哺乳瓶を咥えさせる。


「うー…」


 春は不服そうに唸ったが、ガシッと両手で哺乳瓶を掴むと、大好きなミルクをゴクゴク飲み始めた。一生懸命ミルクを飲む春の頭を、浜ヶ崎が優しい眼差しで撫でる。

 微笑ましい二人を見つめる松野。その脳裏に、浜ヶ崎の言葉が浮かぶ。


「…俺はな、雪が産まれた時も仕事ばっかりしとったから、赤ちゃんの世話なんてした事ないねん」


 そう浜ヶ崎は言っていた。だけど、拗ねる春を上手にあやしたり、幸せそうな顔で息子を見る姿は、誰がどう見ても立派な父親だと思う。


 ――さっきまで険しい顔でパソコン見てた人と同じとは、思えんくらいやな。


 松野はフフッと笑みを溢すと、ほっこりした気持ちに包まれながら焼きそばを頬張った。





「なんや、ずっと忙しそうやなぁ…」


 抱っこをねだる春を片腕で抱いた松野は、昼食後、再び部屋の隅で仕事の話をし始めた二人を見てポツリと呟いた。キッチンとリビングを行ったり来たりしながらも、二人が気になって見てしまう。食器を洗う吟も、チラリと部屋の奥を見て、また手元に視線を戻す。


「まぁ~不動産に飲食店に風俗…表のシノギだけでも、やってる数が半端ないっすからね」

「へぇ~…」


 “表の”という言葉に引っかかるが。深く突っ込まずに流す松野に、吟は続ける。


「俺もほんとは手伝いてぇんすけどねぇ~。難しい話されても覚えらんねぇから、全然役に立たなくて」

「お!俺もや!なんやろな~…難しい話って、全部呪文に聞こえてしもうて…」

「!めっちゃ分かります!頭ん中に入ってこねぇんすよね!…けど、松野さんは社長やってたじゃないっすか」


 「社長は賢くないとなれないでしょ?」と問う吟に、松野は困ったように眉を下げる。


「いや~…俺、ほんまに無理で…情けないけど、難しい事は全部、他の人に任せてたんや」


 松野が自嘲気味に笑うと、吟は「あぁ~!」と大きな相槌を打つ。


「そういや『無能社長』って呼ばれてるって、テレビで言っ、て……」

「……」

「…すいやせん…」


 高らかな声から一転、失言に気付いた吟の糸目が気まずそうに下を向く。


「いや…ほんまの事やし。気にせんでええよ」


 黙々と食器を洗う吟から、松野も気まずそうに視線を逸らす。


 “無能社長”


 テレビやSNSで飽きる程見聞きした言葉だが、何度聞いてもやっぱり心が痛くなる。

 自然と俯いていく顔。すると、松野をジッと見つめる愛らしい目と視線が合った。「ふへへ」と楽しそうに笑う春。天使のような笑みに微笑み返すと、小さな掌が突然松野の首を引っ張った。


「!?イーテテテテテテ!!!」


 満面の笑みでギュ~~~~~ッと引っ張る春。


 ――な、何やこの力!?ほんまに赤ちゃんの力か!?


 そう言えば、浜ヶ崎が春は異様に力が強いって言っていたっけ――って、感心している場合じゃない。早くなんとかしないと、首の一部が毟り取られてしまう。


「は、春やめっ!イッ、イテテテテ!!」


 必死に歯を食いしばって耐える松野を、春はケラケラと笑いながら見ている。

 恐ろしい。赤ちゃんの無垢さが恐ろしい。このままだと、痛みに堪えきれなくて腕を離してしまいそうだ。


「だだだ大丈夫っすか!?」


 白目を剥きかけている松野を助けるべく、吟は慌ててタオルで手を拭く。無理矢理春の両脇に手を入れると、嫌がった春が身を捩り、漸く松野から手を離した。


「ひぃ、ひぃ、ひぃ」

「うぅわ~!真っ赤になってますよ!」


 ガクッとキッチンに凭れ掛かる松野。荒い呼吸をする首には真っ赤な握り跡が付いている。


「ばー!あー!」

「あ~、坊ちゃん!怒らないでください!」


 お前が抱くな!と春に顔をペシペシ叩かれながら、吟は急いで冷凍庫を開く。保冷剤、保冷剤…と探すも、手と同じサイズの物しかなく。しょうがなく大きい保冷剤を掴むと、今にも天に羽ばたきそうな松野に、ズイッと差し出した。


「あ、ありがとう…」


 震える手で受け取った松野は、ヒリつく首に保冷剤を当てる。じわ…と痛みを沈めていく冷たさにホッとしつつも、春の力が衝撃すぎて、胸がバクバクと騒いでいる。


 ――し、死ぬかと思った…。


 吟が急いで離してくれたから良かったものの。止めてくれなかったら、あのまま引きちぎられていたんじゃないだろうか――と、冗談じゃなく、本当に思う。


「うー!あうー!」

「ちょっ…いたたっ!坊ちゃ…ブフッ!!」


 腕から抜け出そうと暴れる春を、吟は必死に抱き締める。しかし、容赦ない力で頬や胸を蹴られるので、吟の顔がどんどん痛みで歪んでいく。


「うやー!」

「!?グエッ!!」

「春っ!あかん!」


 仰け反った吟の喉に春の頭突きがヒットする。松野は保冷剤を放り投げると、失神寸前の吟から春を引き剥がした。

 吟はドスン!と尻餅を付き、春は興奮状態で後ろを振り向く。そして、自分を抱えているのが松野だと気付くと、くしゃりと顔を歪ませ、堰を切ったように泣きだした。


「あ~~~!」


 吟に抱っこされたのが相当嫌だったのか、春は必死に松野の肩にしがみつく。分厚い胸元に顔を押し付け、布越しにビリビリと振動が伝わってくる程の大声で、春は涙を流し続ける。感情を爆発させる小さな背中を撫でながら、松野は吟の前で膝を付く。


「吟、大丈夫か?すまん…俺のせいで…」


 魂の抜け殻のような。体育座りでガクッと項垂れている吟に、松野は心配そうに声をかける。


「はは…はぁ……いつもの事なんで、大丈夫っす」

「…これがいつも…」


 へろへろの声で笑ってはいるが、吟の額には脂汗が浮かんでいる。こんな格闘を毎日繰り返してきたのだと思うと、吟に同情せざるを得ない。


「ほんっまに大変やったんやな」

「そうなんすよ~…坊ちゃんの、この姐さんゆずりの馬鹿力がハンパねぇんで」


 汗を拭いながら、どこか嬉しそうに吟は笑う。


「へぇ、春の力は奥さん似なんか!」

「へい!姐さんリンゴジュースが好きだったんですけど、ミキサー出すのめんどくさがって、よく素手でリンゴ潰して作ってたんで」

「素手!?」


 松野はギョッと目を見開き、声を裏返らせる。素手でリンゴを潰す人なんて、テレビでしか見た事がない。


「凄いっすよね!?なんか果肉も良い感じに残るって言って、毎日気に入って飲んでましたよ!」

「毎日!?ぶはは。なんじゃそりゃ」


 “流石日本一の組長の奥さん”というべきか。規格外すぎて笑ってしまう。すると、松野にしがみつく春の泣き声が、ピタリと止んだ。


「…ん?どうした?春」


 視線を落とすと、松野の顔をジーッと見つめている、うるうるの目とぶつかる。

 松野も春を見つめ返し、ニコリと目尻に皺を刻む。そして、黙ったままの春の頭を撫で、目尻の涙を拭ってあげると、春の表情がパアァッと明るくなった。


「えっ!?…すげぇ~!坊ちゃんがすぐ泣き止んでる!」


「おぉぉぉ!!」と言いながら、吟が前のめりになる。


「いや~、今日も二時間コースかと思ってヒヤヒヤしましたわぁ~!」

「二時間コース?」

「へい!坊ちゃんは一回怒って泣くと、泣き疲れて寝るまで、ずーっと泣くんですよ!」

「は~、それはまた…」

「いや~、坊ちゃんはほんと、松野さんの事が好きなんすねぇ」


 そうかそうか~と嬉しそうに頷きながら、吟が春に顔を寄せる。それにムッとした春が、吟の顔を押し返す――が、顎を触ったまま動きを止める。


「う?」


 春は何やら怪訝そうな表情で自分の掌を見ると、その手を松野の服に擦り付けた。


「!?ひっ、ひでぇ…」 


 吟の汗が手について嫌だったらしい。ふきふきと何度も手を拭く春に、吟はガックシと肩を落とす。


「ははっ、みんな汗だくやもんな」


 首を抓られて冷や汗をかいた松野も、大暴れした春も、春を落とさないように抱いていた吟も。みんな体中びっちょびちょだ。シャワーを浴びたいな…と考えて、松野は「あっ」と声を出す。


 ――春、まだベビーバス使ってるって言ってたな。


 どうせ着替えさせなきゃいけないし。今、お風呂デビューしたらどうだろう…と、思いつく。


「なぁ、吟」

「へい」

「春がまだベビーバスに入ってるって聞いたんやけど…」

「あっ…そうです。一緒に風呂に入るとなると、俺が一人でやらないといけなくて…ちょっと、自信が…」


 苦笑いをしながら、吟は喉を擦る。確かに、吟が抱っこをしただけであれだけの暴れようだ。お風呂に一人で入れるとなると、一筋縄ではいかないだろう。


「成る程なぁ。とは言え、もう普通の風呂に入らんとダメな月齢やろ?だから、今から三人で一緒に入らへん?」

「へっ?」

「吟、さっき風呂洗ってくれてたよな?」

「えっ!まあ…」


 前向きな松野とは反対に、吟は歯切れの悪い返事をする。

 何となく打ち解けてきているとはいえ、今日知り合ったばかりの人同士。

 銭湯ならともかく、人の家のお風呂に一緒に入るというのは、何だか変な感じがする。

 「う~ん…」と難色を示す吟に、松野はなんてことないように口を開く。


「別に俺と春の二人で風呂に入ってもええけど、一週間後には吟が一人で入れなあかんのやろ?」

「…確かに」

「一回三人で入った方がイメージ湧くんちゃうか?バスチェアも持ってないみたいやし」

「?バスチェアってなんすか?」


 頭上にクエスチョンマークを浮かべる吟の為に、松野はスマートフォンをタップする。


「自分が体を洗う時に、ジッとできない赤ちゃんを湯船に入れて待たせとく訳にはいかんやろ?だから、風呂用の椅子に座らせとくねん」


 「これや」と言って、“赤ちゃん”“バスチェア”と検索して出てきた画像を吟に見せる。赤ちゃんが簡単に抜け出せないよう背中全体を覆う背凭れと、お腹の前にガードがついた防水の椅子が、沢山表示されている。


「あっ!コレ、店で見た事あります!」

「せやろ~。一人で赤ちゃんを風呂に入れるなら、絶対あった方が良えねん。…おっ、すごい!今の時代、冷たくならないやつとかあるんやな~!」


 感嘆の声を上げる松野の頬を、春がぺたぺたと楽しそうに触る。そんな春に微笑んで、松野は吟に視線を向けた。


「今日はバスチェアがないから一緒に入った方が、もう一人が春を見ていられて、ええと思うんやけど」


 と、提案しつつも“どっちでもええで”という雰囲気を出す松野。


 ――松野さんの言う通り、このままじゃいつまで経っても坊ちゃんと一緒にお風呂入れないしなぁ…。


 斜め上を見た吟は数秒考えこむ。そして意を決したように頷くと、


「そうっすね…。挑戦してみますわ!松野さん、一緒に入ってもらって良いっすか?」


 と言って、ニカッと笑った。

 難しく考えず、良い切っ掛けだと思ってチャレンジしてみよう。

 そうポジティブに捉える吟に、松野もニカッと笑う。


「全然ええで~。…あっ、でも、あれか?風呂は組長が先って決まってるんか…?」


 松野は立ち上がり、部屋の奥を見る。三人であんなにギャーギャー騒いでいたにも関わらず、二人はずっと真剣な話し合いを続けている。


「いやっ、親父は忙しいし、基本シャワーで済ませるんで順番はいつも気にしないっす」

「そうか。ほんなら平気か」


 「な~」と春に向かって言うと、春はフヘヘと嬉しそうに笑う。


「じゃあパッと食器洗って、チャッと風呂の準備しますわ!」

「おお!」


 二人は親指を立てて笑い合う。

 松野はお風呂のお湯を張り、吟は残っていた食器を洗い終える。

 あっという間にお風呂が沸き、さあ、準備は万端!いざお風呂に挑戦だ!と意気揚々に浴室に入っていく三人。

 しかし、その数分後


「ギャ――――!!」


 という春の悲鳴が家中に響き渡った。


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