第5話 パーティ結成


5分ほど待っただろうか。後ろからログイン時に発生する音が聞こえた。プレイヤーネーム『サキナ』と表示されている。間違いない美都咲奈だ。

「おまたせ。待った?」


「全然。むしろさっきログインしたばっかだよ」


「とりあえずフレンドになろっか。フレンドになると個人チャット、遠距離での通話、そしてフレンドとパーティが組めるようになるから利点しかないんだよね」


ナツヒの目の前に画面が現れた。


"プレイヤーネーム『サキナ』からフレンド申請が届きました。承認しますか"


はい/いいえ


俺は迷わずはいを押した。


"プレイヤーネームサキナとフレンドになりました"


「じゃあパーティ申請するね」


"プレイヤーネームサキナからパーティ申請が届きました。承認しますか"


はい/いいえ


俺は迷わずはいを押した。


「へぇ〜。初めてパーティ作ったけどチームメンバーのステータスとかアビリティ、スキルとか色々分かるんだ〜」

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ナツヒ

スキャンしたオブジェクト 斧

レベル1 次のレベルまで残り10ポイント

HP50 攻撃力30 会心20

・オブジェクトスキル

強者

自分よりレベルの低い敵に対して攻撃力が増加する

・オブジェクトアビリティ

レベル1 チェインアックス

レベル5 ???

レベル10 ???

レベル15 ???

レベル20 ???

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サキナ

スキャンしたオブジェクト 剣

レベル1 次のレベルまで残り10ポイント

HP50 攻撃力30 俊敏性20

・オブジェクトスキル

超速

10秒間俊敏性2倍になる

・オブジェクトアビリティ

レベル1 斬撃

レベル5 ???

レベル10 ???

レベル15 ???

レベル20 ???

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「これは良いな。戦う時に味方のスキルを把握しておけば連携しやすいし、あと3枠空いてるからパーティを組めるのは5人までか」


「このゲームは協力が重要だからね。まああとの3人は冒険しながら考えよ」


「そうだな」


「目の前に城下町があるでしょう?そのまま道に沿って行くと大きい門があるからまずそこまで行こう」


「わかった。ついて行くよ」

オブジェクト・アビリティを1度プレイし、理解のあるサキナはとても心強かった。現実世界より背中が大きく見えた。


城下町の中は道に沿って和風の建造物が建っていた。ゲームの世界で京都にいるような感覚だ。初心者プレイヤーが必ず通る道ということもあり人が多く賑わっていた。

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