第10話 柊鈴子4

2人が交際こうさいを始めて1週間後、優馬ゆうまは土地と水の神である龍虎りゅうこ面倒めんどうりゅうが、もうじき来るぞと聞かされていた。


神託しんたくだ。(神託は神の御告おつげ)


優馬は聞いた「何しにくるんだ?神託は誰がしたんだ?」


貧乏神びんぼうがみ様だ!


貧乏神様を言葉に出して悪口、言った訳ではないが思っただけで、風神雷神は500年間、貧乏になっていたからな。


かわいそうに、思った山の神が果物や野菜をあげたら、次の日、山は動物も昆虫も草木1本無くなっていて10年間、禿山はげやまだったな。


山の神が可哀そうだと皆で抗議こうぎしに行ったら、やっと10年で勘弁かんべんしてくれたんだ。


何て恐ろしい神様なんだ。

「そうなのか」


貧乏神は、人間の厄災やくさいをできるだけ自分が引き受けて貧乏になったと言うのに人間は貧乏神を毛嫌けぎらいしている。


仕方ないさ見た目があれだから、風神雷神、山の神のときは厄災、引き受けていないから、美丈夫で細マッチョ、の貧乏神を見て天照大神あまてらすおおみかみ伊弉冉尊いざなみのみことが、騒いでいたな、ファンクラブ、できて木花咲耶姫このはなさくやひめが、ファンクラブ会長していたね。


はっ忘れていた!竜だが女性で名をロンファと言う、優馬お前と結婚するため来るらしい。


「なんで、いきなり結婚なんだ?」


結婚したいからだろう、妖怪は即決し行動に移すんだ。そして夫婦になったら離婚はできない!


妖怪って面倒なやつばかりだな。まあ中には分りやすい奴もいるがな。

「絶対結婚はしない!俺には今お付き合いしてる女性がいるからな」


柊鈴子か?美人でスタイルもいいが・・・・・・。




優馬聞こえるか?龍虎だ。


ああ、聞こえるけど今俺にだけに聞こえているのか?


そうだ八咫烏やたがらすには聞こえておらん。


竜の長老からメールが届いた。

ロンファは、まだ若い竜で昔話で聞いた優馬のご先祖せんぞ様、神城かみしろ紳郎しんろう恋心こいごころ芽生めば末裔まつえいである優馬を夫にするため大陸からやって来ると聞いたぞ。


えっ、お前たちメールできるのか?


携帯電話あるからできるぞ。


凄いな最近の神って携帯使ってる。



竜の末裔ロンファは既に優馬の家の近くまで来ていた。


この辺は田舎なのか山と川と田んぼに畑、後は神社と寺か携帯で、この辺にある喫茶店を探すとスカイハーツと言うのが近くにあるらしい。


「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

人差し指を立てると。


「一名様ですね、空いてる、席へどうぞ」


窓際の席に座り携帯の漫画を読んでいると携帯が鳴った。

見ると龍虎が迎えに行くのですが、どこにいますか?

返事を返して30分ほどすると美しい女性が入ってきて私の前に座った。


お前が竜の末裔ロンファか?


我をロンファと分っていてその物言いか?死にたいか?


なんだこの女、このオーラ・・・・・・貴方様は。


すごいきおいで龍虎の前に土下座して謝罪しゃざいした。


申し訳ございません龍虎りゅうこ様に、お会いできるのを楽しみにしておりましたのに、こんな不祥事ふしょうじを自決してお詫び申します。


どこからか取り出した剣を握り自決の構えをすると。


お前は馬鹿かと剣を取り上げて瞬間しゅんかん移動いどうをし神城かみしろ優馬ゆうまの部屋に戻ったらベッドに優馬と鈴子が寝ていた。


あら、優馬もやるわね、やっとその気になったのね。


こちらは優馬様では、この女は、どちら様ですか?


優馬と付き合っている柊鈴子ひいらぎすずこ様よ。


ロンファは、あまりのショックに身体が小さくなっていた。








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神様の手違いで転生しましたが男でした。 エリエール @hagane07

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