第8話 柊鈴子2

あの後、担任たんにん前原まえはら先生が調べてくれた話を聞くと山崎徹やまざきとおる関与かんよはしていないようです。

彼が友達とA組の柊鈴子ひいらぎすずこちゃんが可愛くなった。と話してるのを聞いてムカついた。ようだ。


彼女の名前は松岡貴子まつおかたかこひそかに同じE組の山崎やまざきとおるが好きで山崎徹と柊鈴子を呼び出して2人の反応を見たかったようだ。と、前原先生は話していたが、俺が山崎なら松岡貴子のことは嫌いになるな。


あんじょう、山崎徹は松岡貴子をガン無視しているようで彼女は3か月後、自主退学じしゅたいがくしたそうです。


あと5キロらしたいがなかなかむずかしいマラソンは今でも毎日走ってるし、初めのころは、5分で歩いたりしていたが最近はゆっくりだが走っている。


れてきたせいもあるのかな?





生まれて初めて、おれ宛名あてなの手紙が家に届いて両親が大騒おおさわぎしている。

差出人は俺の学校で人気1位の3ねん神城かみしろ優馬ゆうま17歳だ。


なぜ俺の住所が分かったんだ?


まあそんなことは良い封を開けて読むにはペーパーナイフがいるな・・・・・・。


目の前で瞳をキラキラさせながら俺を見ている母親にたずねた。

「ペーパーナイフが必要だ」


「あら手紙はね、こうやって開けるのよ」と言いながら俺が持っていた手紙をつかり。


封書ふうしょの合わせ部分のすみをめくり、たてにぐるっとしながらやぶって左右が離れたら小さい方を外すと」


「キレイに・・・・・・!あれっ、これで奇麗に中身が?ちょっと、やぶれたね」

お母さんが残念ざんねんそうに手紙をわたしてきた。


中身を取り出し読んでいると、お母さんが読みたそうにのぞき込んできた。


駄目だめよ人の手紙、読んではいけません」


2階の自分の部屋に戻り読んでみると。


短い文章だが愛情を感じた。



”知り合ったのは入学式だったね、あの日が俺の初恋だ

あの気持ち今も忘れられない君が好きだ。”



こんな感じに書いてあるが、彼が鈴子に恋心があるのか?

封書には確かに俺の名前、住所があり、うちの家に届いたが便箋には鈴子とは書いてないのだ。


返事が書けるか。


仕方ない読んでない、ことにするか?


届いてないことにするか?


届いてないから読んでいませんだ!まあ、返事を要求された時考えるか?


疲れたマラソンするよりも疲れるな・・・・・・。



次の日、神城かみしろから返事の催促さいそくもとめられて彼が言うには、お兄さんが配達はいたつのバイトをしているので速達そくたつで出して俺のお母さんが受け取ったと説明された。


そう言えば封筒表面の右側上部に赤線があったような気がする!?

「便箋に私の名前がなくて私宛とは考えにくいので神城君に聞いてからと・・・」


「あれ、忘れてたかな?」


便箋びんせんには名前が無くて封筒ふうとうにはあったけど、あの文章ぶんしょうだと私でない場合があるなと思いまして」


「なるほど、なんて書いてあったか覚えてる?」


「まあ一応いちおうみじかい文章でしたし」


「じゃあ言ってみて」


はあ、あの短いラブレターを言えと?生徒がさっきのばいえてるぞいいのか?


「知り合ったのは入学式だったね、あの日が俺の初恋だ。あの気持ち今も忘れない君が好きだ。って書いてあった」


回りがキャーキャーさわがしい。


「でさ、返事は?」


返事を要求ようきゅうされた!?


鈴子にも淡い初恋の胸の、ときめきがあったようだが俺には無い!

「アドレス交換してくれないか?」


「いいよ」

メモちょうにアドレスと携帯けいたいの番号を書いてわたされた。


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