第2話 この国の王太子2

今日の晩餐会ばんさんかいで皆にアーチボルトを紹介したい、凄いイケメンに成長したから、びっくりするぞ今までは、なぜかアーチボルトは人が大勢おおぜいいるところは嫌がって逃げていたからな。

「マチルダは、どう思う?」

王妃の名を呼び、いかけた。

「貴方は、どうしたいの?アーチボルト」


はあ、今日は何回アーチボルトと呼ばれたか晩餐会に参加して女性と踊るのが、きらいでけてきたのに私の両親は早く婚約者を見つけてほしいようで不愉快ふゆかいです。


だって私、女の子なのに気が付いたらメダカだったし、あの可愛らしいメダカですが稚魚ちぎょの頃は油断してると共食ともぐいするんです。


稚魚ちぎょは口のサイズが大きい方が小さい稚魚を食べるようで、親のメダカでも卵や稚魚を食べることがありますが餌が十分あると共食いは、しないそうです。

飼育するときは、親と稚魚と卵は別の水槽すいそう飼育しいくした方がいいそうです。


母上に問いかけられましたが私の気持ちなんて聞くき無いくせに!

「できれば、参加したくないです」


困惑こんわくしている顔の王妃。ドキドキしながら聞いてみた。

「まさか男性だんせいが好きなの?」息をするように、つぶやいていた。


苦笑にがわらい、している王様。

「王妃よ冗談じょうだんでも、そんなこと言ってるとうわさになるぞ」


だまるアーチボルト。

「・・・・・・」


マチルダ王妃は冗談を言っただけなのに、あの顔は大当たりみたいです!


マチルダ王妃はショックでたおれてしまい、ジョージ王様は泣きはじめ、アーチボルト王太子殿下おうたいしでんかが「宰相さいしょうを呼べ」と侍女じじょ命令めいれいして2人をソファーに寝かせました。


この両親りょうしんが、気がついたのは私が黙っていたから?ええーっさっしが良すぎる。





ルシアン・ドンペリニヨン宰相は今日も、憂鬱ゆううつであった。

侍女が血相けっそうを変えてプライベートルームに来てほしいと言っている。

王妃は倒れてしまい、王様は泣いていてアーチボルト王太子殿下おうたいしでんかは顔が青くなっている?


よく分からないが行ってみることにした。


部屋のドアを開けると王妃様と王様が、ソファーに寝かされてアーチボルト王太子殿下はたたずんでおられました。


「アーチボルト王太子殿下これは一体、何があったのですか?」


「何があったと思われますか?」


かえるの子はかえるだー!質問に質問で返すのか。

宰相ルシアンはイラついたが我慢がまんした。

「王妃様が倒れて、王様が泣いていてアーチボルト王太子殿下はたたずんでいる」


噂はホントだったのか?

「今日の晩餐会ばんさんかいが原因ですか?質問を質問で返すのは禁止きんしです」


アーチボルト王太子殿下は、はあ、と、ため息をついて語られた。


「今日の晩餐会に出席しろと言われて・・・・・・参加したくないと言うと・・・」


宰相ルシアンが噂話うわさばなし推測すいそくで語っていた。

「王妃様がもしかして、男が好きなの?と、聞かれましたか?」


アーチボルト王太子殿下は、瞳を見開きながら「なぜ分かるんだ」叫んでおられました。


この宰相は昔から怖い、胡散臭うさんくさい、とは思っていたが観察かんさつ推測すいそく予測よそくすごいのか?

「なぜ分かったんだ?」


ちまたでは有名な話しですよ、アーチボルト王太子殿下は男が好きなんだって」


「そんな、どうしたらいいんだ?」


宰相は思いついた。あっ、彼女に合わせたら、もしかしたら上手くいくかもしれない、だめならまた次の手を考えるさ。

「私に知り合いの女性がおりまして会ってみてください」









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