第2話バイアグラ

ぼ、ぼ、僕らは人生探偵団

今も昔も、ギャグが好き

胸も高鳴る、よ〜び〜声が

液晶パネルにこだまする〜

ぼ、ぼ、僕らは人生探偵団


それは、夜勤をしている時だった。外国船に乗り書類を作る仕事をしていたら、他の会社の人から12錠1000円でバイアグラを売ってくれた。

もう、17年前の28歳の出来事だから書いても問題なかろう。

その人は、何故バイアグラを持っていたのかは知らない。

まだ、若いのでバイアグラに頼る事はないのだが、ウワサでは凄い薬と聞き一度は飲んでみたいと思っていた。

翌日、夜勤上りの僕と同世代の職員2人と3人で居酒屋へ行った。


ビールを飲み始めたが、1人の男が余り酒が進んでいない。

話しを聞くと、風邪気味らしい。

僕はその男に薬をあげた。

30分後。

その男が、

「いててて、羽弦さんさっきの薬何?ちんこがすごい事になってるんだけど」

と、いうので、

「バイアグラだよ」

と、答えた。

「な、何飲ませるんですか〜」

「ま、風邪は治るよ」

ウワサは本当だ。勃起するんだ、それもギンギンに。

残されたもう一人の男と僕も、

「君だけに、苦しい思いはさせない!」

と、言ってバイアグラを飲んだ。


僕は30分経っても、1時間経っても勃起しなかった。

そして、飲みが終わり帰宅してシャワーを浴びた。

身体を洗っていくと、下半身がすごいことになっていた。

ギンギン。

僕は取り敢えず、一発出したが収まらない。

その晩、三発出したが治まらなかった。


翌朝。出勤。

まだ、ギンギンしていた。

通勤電車に乗ると吊り革を掴んだ。目の前に女の子が座っていた。

モッコリした下半身を見られると変態に思われるから、右手は吊り革、左手はポケットに手を突っ込み、下半身を握り横に倒した。


会社到着後もギンギン。

午前中は席を立たないように、デスクワークをしていた。

昼休み、やっと治まった。

16時間勃起していた。

バイアグラの威力を知った僕は残りは捨てたか、誰かにあげたか忘れた。

でも、馬鹿な事をするお年頃であり、自分は馬鹿だと感じる思い出だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る