僕らは人生探偵団

羽弦トリス

第1話初めて熱帯魚を飼った時

ぼ、ぼ、僕らは人生探偵団

今も、昔も、ギャグが好き

胸も高鳴る、よ〜び〜声が

液晶パネルにこだまする〜

ぼ、ぼ、僕らは人生探偵団


僕は子どもの頃、魚が大好きだった。

下校中、川の橋から下を眺めて、鯉やハヤの泳ぎを見ていた。

中学生になると、熱帯魚に興味をもった。

専門誌によると、熱帯魚はヒーターを使わないと寒さで死ぬと書いてあった。

ベタのグラス飼いは別だが。

お年玉で、60センチ水槽を買って、砂利、水草、ヒーター、照明で見たからにはキレイな水槽が作れた。

エアポンプも玉ではなく、ステック状のもの。


いなり、熱帯魚や金魚を飼う自信が無かったので、川でハヤを釣り、カワニナを入れて見た。

部屋の灯りを消して、水槽の照明だけにすると幻想的で美しかった。

翌朝、デスク横の水槽を見にいった。

何か、お魚の煮付けのような臭いが充満していた。


事もあろうか、水槽は沸騰している。

魚やタニシは煮えて死んでいた。

僕はヒーターにサーモスタットを付けていなかったので、温度がそのまま上昇して沸騰したのだ。

水槽の中身を替えて、ヒーターにサーモスタットを付けて温度管理して、安いエサキンのアメリカリュウキンを飼った。

今度は上手くいった。

それから、1m水槽をもらい、熱帯魚を飼い始めた。

グラミー、ペンシルソード、プルコ、グラスフィッシュなど。

ディスカスは高いので買えなかった。シルバーアロワナが1200円で売っていたが、デカくなるので辞めた。


失敗から学ぶ。

それを中学生時代に痛感した。

煮えた魚は、野良猫にプレゼント。

今のマンションは水槽を置いてはいけない。

30年ぶりに熱帯魚を飼いたいと思う今日このごろ。

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