第22話 過去
ウチは3年前、高校生になった。
小学校、中学校の時は皆とよく話してたっくさん遊んでた。
友達も何人か同じ高校だったし、また楽しめるかと思ってた。
なのに…
「えっ、柳山ってさぁ、ちょっとイタくね?」
「わっかる〜。なんというか沢山話してくる陽キャアピ?面倒くさいよね〜。」
「だよね〜wマジでメンドクサすぎw柳山もだし柳山と一緒にいる奴も意味わかんないよね!あんなのと一緒にいるとか頭腐ってんじゃないの」
「分かる〜w」
クラス中で虐められた。
皆、ウチのことを無視する。そうしないと一緒に虐められるから。
仲の良かった友達もいつの間にか誰もいなくなっていった。
「柳山さぁ〜、もっと周りに自分の意見を言えよ。そうじゃないともっと虐められるんだぞ。」
「はい…。」
先生に相談したけど何も解決してくれなかった。
虐めてくる人間に虐められている人間が意見を言ったところで何になるの?
これだけなら耐えられた。だけど、ある日いつものように学校に行くと
『柳山 学校来んな』
私の悪口で黒板いっぱいに書かれた文字。
皆がウチに対して笑う声。
その瞬間、これまで我慢していたものが全部どうでも良くなった。全てに対して希望を持てなかった。
教室から飛び出し、階段を登り、屋上へ。
そこからの記憶はもうない。
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