2人の偽物
@Ueha_su0320
第1話 1人目の偽物
「〜〜〜であるから、そなた達はこの世界に呼ばれたのだ。」
今目の前でなんか色々言ってるおっさんはどうやら国王らしい。らしいと言うのは俺がここについて全く知らないからだ。このおっさんいわく、この国の名前はイミリス。そしてこの世界には『魔法』が存在しており、さらに魔王の脅威に晒されているらしい。で、その魔王を倒して欲しいんだと。そう。最近流行りの異世界召喚である。俺か?あぁ、自己紹介がまだだったな。俺の名前は一ノ瀬遥。平凡な高校生…だった。ここには他にも同じ学年であろう人達が沢山だ。みんな全く頭が回ってないらしい。無理もない。なんか見知らぬ場所に飛ばされて勝手に説明始められて世界救ってねなんて言われたらな。どうして俺は冷静なのかって?何言ってんだ、めっちゃ焦ってるに決まってんだろ?こんな風にでも分析しなきゃ落ち着かないんだよ。
「そなた達召喚者はユニークスキルを持っているはずだ。確認してみるといい。」
はい来ましたねユニークスキル。もはや説明は不要だろう。ここが大事だ。ここでいいスキルを引けたら後々楽できる。逆にハズレを引いた時のことは…あまり考えたくない。さぁ運試しといこう。スキル名は『模倣』。悪くないのではないだろうか。こういうのはだいたい少し威力が下がったりするのがセオリーだが、だいたいの魔法が使えるのは非常に強い。肝心の効果は……『対象とした魔法、攻撃スキルを再現出来る。(威力は本来の1%になり、模倣した魔法やスキルに対する強化魔法も同様の数値となる。)』か。…………詰んだぞ?え?威力0.01倍?しかも強化も同様に?0.01倍の倍率しか強化入らない?威力が100の魔法があるとして、強化魔法を使うと300になるとしよう。模倣すると、素の威力が1になって?威力が3倍になる強化魔法が1.03倍にしかならないってことか?え?こういうのって90%とかじゃないの?他人の力使って戦って周りから「あいつは他人の力で戦っているらしいな。まるでそいつらの偽物じゃないか。」とか言われながら努力するストーリーは!?もはや偽物とかいう次元じゃない、赤ん坊が真似したレベルだろこれ。贋作贋作言ってた慢心王多分ドン引きよ?周りもスキルを確認したのか友達などと伝え合っているようだ。聞こえてくるのはどれも優秀そうなスキルばかり。中には生産職のスキルなどもあるらしいそれでよかっただろ。なんだよこのネタスキル。これでどうやって戦えばいいんだ……。
そんな時、一際大きい歓声が中心の方から聞こえてきた。
2人の偽物 @Ueha_su0320
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。2人の偽物の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます