とても上質なミステリーですね。謎の後ろには永遠の幼友達である「私」の思いやりが籠められている。過去の「私」がこんなにも彼女を支えているのに、今の、ちょっぴり自信のない私が、彼女と再会することが恐かったのでしょうか。写真が破かれたのは、一つの事故だったけど、それによって、「私」と彼女は、互いに支え合うことができる可能性を見いだせたのかもしれない。早く、今の二人の写真を撮ってほしいと思いました。未来の二人のために。
作者からの返信
深く読んでくださって本当にありがとうございます。もともと推理小説から小説を本気で好きになったので、高校最後に書いてみました。「私」は彼女を助けているようで、実は自分も彼女に助けられてるんだと思います。ふたりにとって、謎を解明することは自分に向き合うことだったのかもしれません。写真は破れてしまったけれど、再会できたからそれでいいんです。執筆していて、自分の小説の書き方が変わったのを感じた作品でした。こんなにキャラが自分から離れて暴走するのは初めてで、書くのがすごくすごく楽しかったです。
日常の謎的な作品、好きです。
この物語はホームズもワトソンもおらず、ストーリーテラーたる『私』が知った事実を、『早紀ちゃん』自身でたどり着いた答えと答え合わせをする点が個性だと思う。
面白かったです
作者からの返信
ありがとうございます…！まさに日常の謎を目指して書いたので、そう言っていただけて嬉しいです。探偵がいるのもかっこいいですが、成長物語にしたかったので自然とこういう形になりました。