第4話 入学式当日
〜そして月日は流れ入学式当日〜
無事に鷹松商業へ合格した走一郎は龍樹と共に入学式へ来ている。入学式は多少緊張したが春休みに練習へ参加していて、何度か通っていたことでスムーズに移動が出来た。そして、龍樹とは1組で同じクラスだった。
「佐久間兄弟は何組なんだ?」
「あいつらは進学選抜クラスの6組だぞ」
忘れていたが佐久間兄弟は普通に頭が良いのだ。野球IQも高く羨ましい限りである。
「このクラスには他に野球部はいるかな?」
「学年で部員20人ちょっとだからあと1人か2人くらいいるんじゃ無いのか。知らんけど」
そう思っていると先生がやってきた。
「おーい、席に着けー」
先生の一言で指定された席に着いた。
「私の名前は
珍しい苗字とカタカナの名前で一発で覚えられるインパクトがそこにはあった。
「いきなりなんだが、皆にも自己紹介してもらおうと思う。順番は出席番号の最初と最後の人がジャンケンで頼む」
こういう時に名前が最初か最後って嫌だなって思う。トップバッターか大トリって注目されてキツいわ。俺は中盤から終盤にかけて自己紹介をするから、大抵の人が集中して聞かなくなってきているので、リラックスして話すことができる。速水って苗字で産んでくれた両親には、いつも感謝している。
自己紹介は
「入部届出しに行くぞ」
今日は入学式ということで練習は休みだ。龍樹の呼び掛けにより4人で職員室へと向かった。
「ちわーす。入部届出しに来ました」
「天童と速水か。春休みから来ていたが改めてよろしくな。そっちの2人も入部希望か?」
加藤信也監督が尋ねた。
「かがわ南リトルシニア出身の前川士郎です。これからよろしくお願いします」
「三木第二中学校で軟式野球をやっていた福住弥一です。よろしくお願いします」
前川と福住もしっかりと挨拶出来たようだ。
「よろしくな。福住は硬式球を触ったことはあるか?」
「引退してから入学までの間は硬式球で練習してました」
「了解した。シニア組より慣れないと思うから焦らずやっていこうな。他のみんなも明日からの練習頑張っていこうな」
「はい!」
帰路につきながら、明日からの練習も頑張ろうと意気込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます