第30話 手を合わせて

「ごちそうさまでした!」


 雪菜が元気よく言った。


「ごちそうさまっ!」


 タイガも続けて言う。


「ごちそうさま……」


 雪乃が静かに手を合わせる。


「ごちそうさまでした」


 インガが目を瞑って言う。


「ご ごちそうさまでした」


 雪華が最後に丁寧に箸を揃えて、手を合わせ少し頭を下げた。


「よし!! 作戦会議するぞ!!」


 雪菜が拳を突き出し、大きな声で言う。


「片付けが先だ」


「え〜」


「わっ 私手伝います」


「ほんと? じゃあ……」


「インガありがとう! 雪華ちゃんもありがとう!」


「はい! 手伝わせてきただきます」


「お皿持ってきてくれる?」


「は はい……!」


「片付けはイ インガさんなんですね……?」


「ん ああ 毎日 タイガと交代交代で ご飯作らなかった方が皿洗いしてるの」


王子様インガさんも料理作るんだ…… えへへ……)


 部屋の奥から猫の鳴き声が聞こえてきた。


「猫?!」


「猫峯さん 起きたんだね」


「う…………」


 雪乃が立ち上がり、猫を避けるように部屋の角へ逃げる。


「雪乃ちゃんは猫嫌いなの?」


「昔 アラ……アリ……アルラキー? あれ なんだっけ?」


「アレルギー?」


「それそれ! 今はもう平気らしいけど 雪乃は怖いみたい」


「こんな可愛いのに」


「本当にそう! 抱っこしていい?」


「いいよ!」


「いや…… か かわいいとは……思うよ? でも…………」


 雪華は食器を運び終えて、インガの側で手持ち無沙汰につっ立っていた。


王子様インガさんの手……綺麗だな…………)


「ん……?」


 インガがちらりと雪華の方を見て、食器を洗いながら言う。


「いいよ そっちで遊んでても」


「! えっ! いや……」


「君も猫苦手?」


「い…… いえ…… で ですが……」


「そこの棚」


「え?」


「餌あげてくれる?」


「あっ はいっ!」


 (うわ〜 気遣わせちゃった…… で でも………… はぁ…………)



    † † †



 一通り事が片付いた後。

 

「っと 言うことで! これから作戦会議を始めます!!!」




✴︎後書き

最後まで読んでくれてありがとうございます!

内容が……うっすいというか、無いんですけど……すみません!

書きたくて。需要ありますか?

無くても時々書くと思いますが、それでも応援してくださると幸いです。

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