第11話 眉間

「死ぬ時は盛大な断末魔を叫びたまえ! そうじゃ無いと浮かべるもんも浮かべないからね ハハッ」


「話長い」


 ファイアはたまらず獣の目に向かって銃を放った。


 撃たれた獣は悲痛な叫び声をあげ、今にも暴れ出しそうだ。


「あああああああ!! まだ始めていいって言ってないだろ!」


 頭をガリガリと掻きむしり、男は完全に正気を失っていた。


「殺ろせ!」


 獣は見えない鎖から解き放たれたかのように、男の声に反応して動き出した。


 獣の体長は十数メートル程で、かつての恐竜と肩を並べられるくらいには巨体だった。


「カハッ こんなでっかい奴と殺んの 初めてだ!」


 ファイアは一目散に両腰のナイフを取り出して獣の方へ走り込んだ。


 そんなファイアに向かって獣は爪を立てるも、すんでの所でテンの弾丸で阻まれる。


 その度に獣がうめき鳴く。


 レンはガンブレードの銃口を獣の頭に向け、撃ち放った。


 眉間に命中したようだが、絶命する気配は一切ない。


 三つ全ての頭を撃ち抜いてもなお、暴れ狂っていた。


「ふん 急所は頭じゃないみたいだ」


 ガンブレードを下げレンがそう呟いた。


 ファイアは獣の足元で擦り傷を付け回って遊んでいる。


「インガ 何か策はあるのか?」




✴︎後書き

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