第7話 建前の口

「そういえば 犬は?」


「フードに入ってる これで思っきし殴れるよ」


 インガは扉の後ろで息を潜めてるエネミーごと、扉を蹴り破った。


「どうやら うちのが伸されたようだね」


 別のエネミーがインガらに話しかける。


「少し話そう 何か行き違いがあるような気がして 君達が戦う理由を教えてくれ」


「お前らが殺しにくるからだ」


「やっぱり 実はその犬は捨て犬じゃないんだ 私達の大切な商品でね それを返してくれればそれでいいんだ 此方も早とちりして君らに殺意を向けてしまったことすまないよ」


「…… お前らのデカブツを殺した」


「ほんの些細な事故って事で 彼を制御するのは大変でねぇ むしろ良かったと思ってるよ」


「犬を返す」


「ああ 適当に放してやってくれ 此方で回収する 互いに近付きたくないからね」


「タイガ 犬を」


「うん……」


その日はこれ以上何か起こることはなかった。


「インガ 怒ってる?」


「……」



   †◇† †◇† †◇†



「インガ タイガ……」


 ヒウは構成員すべてを集め放し始めた。


「昨日 君達が殺したのは『塔ノ岳』の奴らだ」


 デザインペット事業で巨万の富と名声を築いた企業『アートライブズ』。


 異常な程激化したデザインペット反対運動の煽りを受け、本社ビルは破壊された。


 その後、アートライブズは倒産に追い込まれた。


 『塔ノ岳』はアートライブズの後継組織で、裏ルートでのデザインペット事業を継続している。


「君達2人を差し出せってさ」



✴︎後書き

短いですけど、読んでくれてありがとうございます。

コメントとかしてくれると超喜びます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る