亜未田久志

color


 この世には一千万を超える種類の色が存在していると言われています。その中でも人間が認識できるのは百万色だとか。そしてその中でも日本の伝統柄は二千種類以上。

 そんな色の世界をモノクロの文字の小宇宙から覗いてみましょう。

 桜、小豆、黄金、萌葱、お餅じゃありませんよ? 大福でもないです。色の名前です。

 他にも東雲、可惜夜、など空にまつわる色なんかもあったりします。

 ~~茶とつけばお茶ではなく茶色の種類のことですね。

 こんな風に色は世界のありとあらゆるところを巡っています。

 日本語だけでもこんなにあるのですから、海外でもさぞ多種多様な表現がなされていることでしょう。

 赤、いわゆるredの派生や、青、blueの派生や、yellow、黄色の派生などだけでもたくさんあるように思えます。

 今、ちょっと例に挙げた三色はいわゆる三原色です。

 光の三原色と色の三原色がありますが。

 今回は色の三原色「シアン、マゼンタ、イエロー」について紹介します。

 紹介する。

 と言っても私から言えることは一つだけ。

 この三色があればどんな色でも再現できる。

 のだとか。

 まあ私に聞くより、この小説を読むより。

 ネットで調べた方が早いのは確かです。

 それでもあなたがこの文章を読んでいるのなら。

 そうですね。

 少し遊びをしてみましょう。

 錯視というやつです。

 一つの指定された色を見続けてください。

 その後、さらに指定された色を目を思い切り瞑った後に見て下さい。

 そうすると目にそれまで見ていた色が焼き付いて全然違う色に見えたりすることがあるでしょう。

 え?

 今ここでその色を指定してくれないのかって?

 お生憎様、私は色の専門家ではなく物書きです。

 というお題が出たからこうして筆を執っているだけの。

 私に何を期待したのかは分かりかねますが。

 あなたのその顔色を見るに。

 損をしたような気分でおられる様子。

 であるならば。

 物書きとしては締め括りの文章にてその憂さを晴らしてみせましょう。

 それこそ紺碧の晴天かのように。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

亜未田久志 @abky-6102

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ