俺の最終回『俺の彼女が犬になった件』〜そして。

 頼子がウンコをリビングにぶち撒けてから1ヶ月後…今日はベニが来る。


 ベニがやってくれた事、やってもらった事。

 それは、似てる女で同じ動画を再販する事。

 極力流れているものを削除依頼を出しつつ、新しいモノを高画質で尚且つセール価格で再度販売する事で流通させる。


 するとまぁ勝手にアップしてるサイトや個人サイトの動画がすり替わっていく。

 まぁ力技だが昔良くやった手だ。金持ちの家の娘が、馬鹿に騙された時によくやった。

 結局見ている側は何でも良いんだから、満たされれば。


 ただ、これやるの、本数にもよるけど最低100万は取ってた筈…

 一応、金払う…と言ったがそんな金は無い。

 いや、多分要らないって言うだろうけど…一応申し訳ないから飯作るから食いに来いよと誘った。

 ベニはやたら俺の作る飯を気に入ってたからな。

 チャーシュー、チャーハン、ペペロンチーノ、ロールキャベツ…バランス目茶苦茶だけど…


「頼子!今日はどうだ?調子は良いか?」


「わん!わふーん!」


 ソファーから2足歩行で走ってきて俺に抱きつく頼子…わん…か…今日も…駄目か…


 思えばこの一ヶ月、頼子が犬のフリをする毎日…頼子の仕事先にはメンタルやられたと言って休業中だが…正直、退職だな。


 少し進展した事と言えば、犬と思いながらエロネットサーフィンすると頼子が飛びかかって来てキーボードクラッシャーばりにダンダンと連打して妨害する。


 後、キン◯ルで俺がよく読んでたWEB小説を読んでる。

 後ろから覗き見たが、NTR物を深刻な顔で見ていた…絶対、メンタルが犬のソレじゃない。

 

 そして夜の営み…これは普通にしている。

 『もっと激しく!♥私を壊してぇ!♥』

 とか以前より派手になっている。普通に言葉喋っとるやないかい?

 俺が何でも受け入れるから良くないのか?俺が悪いのか!?


 そう言えば俺はクマシオの小説を見ていたら実際にウンコを片付ける労力を何も考えていない、その乱雑な書き方に凄まじい怒りに襲われ、俺も小説を書くことにした。

 こんなんだったら俺でも書けるわ!!…と。


 そう、俺は心機一転、カクヨムに投稿していた。

 そんな内容の一部を紹介したい。



【俺だけ彼女がレベルダウンになったけん

 

 僕の彼女は犬になった

 

 結婚を申し込み、永遠の愛を誓おうとした彼女が


 犬になった


 彼女は頼子犬、多分、心は壊れていない


 自分の意志でやっている


 だから僕は 止める事は出来ない


 時折言うんだけどね もうゴールしないか?と。


 しかし頼子犬はやめない 不安な顔で


 クゥーンと鳴くだけ チンチンのポーズをするだけ


 何故そこまで犬にこだわるのか?


 ウンコをする時 顔をじっと見た


 犬の様に四つん這いで 知ってるかい?


 メス犬って片足上げてしないんだぜ?


 四つ足を地につけ 後ろ足を開き 伸ばし


 穴を全開にする そして出す アレを


 だから俺は 顔を見ながら撫でた ヨシヨシと


 これをすると頼子犬は 顔を真っ赤にして目を逸らす


 恥ずかしいなら やめないか?


 時には地面に落ちないように 落下地点の


 何センチが先でティッシュを持ってスタンバった


 そしたら なんということでしょう?


 ティッシュを超え 私の手首に着いたのです


 頼子犬は 顔を手で覆い ウッウと泣きます


 これは 私のそんな物語です


【次回へ続く】


 


 書いて見たものの誰も見なかったし、次回ってなんだ?

 クマシオ以下…それが俺の実力だった。


 ピンポコチンーン


 お、ベニが来たかな?アイツは仕事の出来る奴だ。

 お互い性別違ってたら結婚しても良いかも知れないな、ぐらい気が合うというか、アイツが何でもやってくれた。

 ちゃんとした正しい方向で。

 まぁちょっと口うるさいのがキズなのと、見た目が南米の重戦車だから絶対嫌だけどな。


 それにひきかえシオンはダメだ。

 ベニもシンも知っている。どんなに美貌があろうが、金があろうとも、アイツがおしんの様に尽くすって言っても駄目だ。

 価値観の違いというのは、覆せないのだと思った。


 まぁシンはロリコンだから問題外だが…


「こんちわー!カズ君いますかー?」


 小学生みてぇな挨拶だな。


 「おっす!ベニ!久しぶり!え!?2人も来てんの!?」


 何で2人連れてきてんねん、てかシオンを…


『わん!わわん!ヒッ!?クウーン…』


 頼子がシオンを見た瞬間怯えた…そしてそのシオンが入りがてら頼子を睨みつける。

 


『ハッハッハッハ!クウーン!!』 


『カズちぃん…この女…コイツぁ…』


 壊れてる…フリかもしれんけど放っといてくれよぉ…


『俺の嫁さん、頼子だよ…壊れちまったけどな〜虐めないでくれ、今、再構築に向けて頑張ってるんだ』


 こっちはお前、現代文明に向けて再構築中なんだよ。お前と違って逞しくハンターとかやってるんじゃねぇんだ…


『僕が思うにそれは、再構築でも、対人関係じゃなくて本人の人格の話?』


 シン、コイツは人格ゼリーがどうしたとか言うからほっとこう…

 するとシオンがいきなり古い回転式拳銃を女に向けた…本当にコイツやだ


『オイっ!シオンっ!カズの嫁さんだぞ!?お前いい加減…』


 頑張れベニ!お前が連れてきたんだろうが!


『カズちぃん…コイツ…犬のフリしてるわ…ロシアンルーレットしたら治るよ♥ねぇしようよぉ!?♥』


 リボルバーを外し、回転させる…何回も言うけどそれ、トラウマだからマジでやめろ…


 しかしベニがシオンを無理矢理下げて前に出てきた。


『とにかくカズ!結婚おめでとう!コレ!俺からペアのティーカップとお花。会社からはギフト券20万』


『僕はカク◯ム経由でギフト送ったよ!カズの★0でフォロワーが僕とBOTっぽい人1人だけのエッセイ『俺だけ彼女が犬になった犬』とか言うクソ小説宛に送っといたよ!』


『えぇ…あ、はい…いや、おま…』


 結婚祝いか…いや、ありがてぇけどベニは所帯じみてるし、シンは俺のアカウント消そうとしてるのかな?本人の前でクソって言うな…


 違う!押しのけられた勢いのまま体を捻り、シオンは頼子を押し倒し、顎を掴み頭を地面に固定し眉間に銃口を突きつけた。

 そして盛大に漏らす頼子…


「お前、私のプレゼント見たよな?答えはこれか?じゃあ死ねよ、罪を償いながら私にカズちんを寄越せ、あのクソとあの世でチチクリあえや」


「キャ!?キャンキャアア!?ヒイィィィヤベデエエエェェ!!ユルシテェエエエエ!!!」


「いや、あの変な奴殺してないよ?」


 また漏らした頼子…無理矢理、現代文明に蘇らす作戦か?

 しかし俺は認めない。

 そう言うショック療法は昭和より前のやり方、現代人には現代人のやり方がある。


「シオン、その角度で撃つと下の家の人に当たるからやめろ…じゃなくて銃口を向けるのをやめろ」


「な、何でカズちん?私はカズちんを思って…」


 いや、ただの迷惑だ。まぁ結果的に頼子が日本語喋ったけども…でもコイツ説得する方が大変だが…さて…


「そうだな…シオン…実は前々から思っていたのだが…俺とお前はずっとすれ違い…今の世界ではもう交わることが無い平行の線だ…」


「そんな事ない!私とカズちんは繋がっているわ!綱引きの綱みたいに!」


 それはともかく…何で付き合ってもいない元カノと痴話喧嘩みたいなことをしているんだろう?


「違うんだ、お前の知っているカズは既に死んでいる…タイムリープしたんだ、お前を救う為にな」


「え!?タイムリープ!?何それ!?」


「いや、カズ、流石にそれは…」


 引かぬ、媚びぬ、省みぬとは良く言ったモノだが俺の想像力はクマシオぐらいなら越える…多分。

 シオンはタイムリープすら知らなかったし、シンが何か言ってるが…これは説明が大変だ。


「お前と付き合っていた時の俺は、俺は未来でお前と付き合っていたんだが、未来はお前で未来と付き合っていたお前は裏切りによって未来と言う未来とお前は今の俺は俺が改変にする事によって未来の裏切りを防ぎ未来は俺とお前が結ばれて俺とお前と、大五郎…という息子が出来る」


 タイムリープの説明は俺には難しかった…早口言葉みたいになり自分でも何を言ってるのか分からない。


「フォローしようがねぇな…これは無理だ…」


 ベニも匙を投げたが…シオンがハッとした顔をした!?


「つまり…未来のカズちんと私に未来という奴が私を殺すって事ね?それを…んん?え?未来の未来という人に」


「そう、俺は未来という奴にお前を寝取られてむせび泣く所から始まった…そうだ…」


 大体、そんな感じでNTRタイムリープものって始まるよな…シオンは俺の説明をなにか鵜呑みにして信じるのは変わってない。つまりコレで…


「私はずっとカズちん一筋だよ!浮気なんてしない!」


 頼子…一瞬ビクゥってなるなよ…


「だから…一筋のアイツは今の俺じゃない…それを阻止する為にはタイムリープしたんだ…いつかお前に別の運命の人が現れる…それが俺だ…それまで…生きろ…そなた…んでもない。伝えといてくれと言われたよ、また会おうって、もちろん俺も協力する。この話はコレで終わりだ」


「そう…だったんだ…」


 俺の思いつきファンタジーがキマった…自らのあり得ない謎設定に一筋の涙を流すシオン…キマって無くても、もう決めさせてくれ、これ以上無理だから。


「えぇ!?マジで!?まぁ良いじゃん?テンプレ以下みたいな設定だけどそーゆー事で!それより頼子ちゃんとカズの馴れ初め聞かせてよ!ネット小説にするから!」


 堂々とネットに晒す宣言をするシンだが今はまぁ良い… 


「それでは用意したお食事で舌鼓みたいな?じゃあ俺はちょっと電子煙草を…」


「ちょつ!?和樹さん!?待ってぇ!?」


 俺は頼子を置いてベランダに出た、所謂一つのざまぁだ。

 後はシオンとシンとベニと、仲良くやってくれれば良い。とか、俺みたいな奴が会社で一番ウザい。


 少しするとベニがベランダに出てポケットシーシャを吸い出した。ついつい言ってしまう。


「何?シーシャって何かギャルみてぇだな?」


「うるせぇよ…それより聞きたいんだけど…頼子ちゃん、浮気してたじゃん?でも結婚すんでしょ?どういうつもり…というと言葉が悪いか。」


「ベニはなにが言いたいのか?俺のメンタルを攻めるならシオンから逃げた時の話の方が良いぞ?ただ後ろ向きダッシュしてるだけだから」 


「違うよ…俺も今度、子供認知すんだよ。でも女の方と再婚するかは悩んでてなぁ…俺等が馬鹿やってた時、彼氏いねぇって、ピル飲んでるっていってた女とやってさ…実は当時、彼氏がいたらしくてよ…最近バレたから旦那か、DNA検査でバレたって…泣きついてきてさぁ…慰謝料もたんまり…とりあえず慰謝料払って子供は俺のDNAってんなら俺の子供なんだろ?子供は良いんだけどさ、まぁ良いかなぁってそん時は思ったけど…旦那いたんじゃん?って思うとね。疑いが消えないっていうか、この何とも言えない気持ちをカズはどうしたのかなぁ…と」


「いや、全然チゲぇよ。すげぇな、お前妊娠させた託卵間男じゃん?鳥じゃん!しかも責任取るスタイル、新しいわ。いや、間男再構築パターンってなんだ?まぁけど、女がカイゼル髭が固くなったとか言ってないじゃん。そんなの分かんねーよ、良いじゃん、2人で考えれば」

 

「なんだそりゃ?まぁ…第三者には分からんって事か?まぁそりゃそうだ、俺の決める事だからなぁ」


「気の利いた事言えなくてすまんな、歳上なのに…」


「いや、そりゃ今更…てか、アイツラ荒れてるぞ?少しは頼子ちゃんの為に頑張れよ、何だっけ?再構築…だっけ?」

 

 家の中の話はよせ、考えたくない。


「頑張れとかあんま言うなよ、それ辛い人に1番言っちゃいけない言葉だぞ?特に俺には」


「いや、お前の場合は、少しは頑張れとしか…」


 さり気なく酷い事を言われたが仰る通りなので返事をしなかった。都合の悪い事は聞こえない。


 無視してたら『そう言うところだよ』とか聞こえたが、それも聞こえない。


 部屋に戻ると頼子が目が座った状態で

『シオンさんに映画作れ言われまたー!作りまたー!わらし頑張りまたー!』

 と、何か少し酒を飲んだらしく半狂乱になっていた。


 何だかんだで…仲良くやってるように見えたけど…あくまで俺の友達だ。

 しかし放置して煙草吸いに行く、こういうのは本当にウザいだろう…だから、少しはざまぁになったかな?そんな訳ねーな…



 その日、夜のうちに皆帰った。

 また近いうち来ると言うから、1年は来るなと言った。


 その日の夜、なしくずし的にやっと普通に喋る頼子に聞きたかった事があった。

 そしたら逆に質問された。


「今までごめんなさい…謝っても謝りきれないのは分かっています…和樹さん、本当にごめんなさい、本当に、ごめんなさい!」


 土下座する頼子、一瞬、また犬のふりする気かと思ってビクっとなった。


「いや、謝らなくて良い、それにカズちゃんで良い。」

 

「カズ…ちゃん…ヒック…うああ…ごめんなざぁい!…あああぁぁ…」


 また泣いた…話が進まねぇ…とは言うまい。

 

 泣きながら何となく頼子の聞きたい事がわかった。


 頼子は俺の態度が不思議らしい、怒ってないように見えると言う。


 いや、何故なら怒ってないからな、と言った。


 では何故怒らないのか?犬の時に…何も言わなかったのは、もう私に対して諦めてしまったのか?


 諦めてたら犬のフリした段階で別れるよ、と言った。


 それとシオンと言う美女より何故、浮気した女を選んでくれるのか?


 シオン選ぶほど俺は選ばれた勇者じゃない…と言った。

 そもそも別れて家の場所教えてない時点で察してくれ。

 

 そもそもがな。何だかな、全部違う気がするんだよ。

 

「私…ね…カズ…ちゃんが読んでた小説、全部読んだ…閲覧履歴から…それで…同じ様に浮気した人が…許されるには…様々な理由があったの…私にはそれがない…理由がない人は…許されないで終わっちゃうの…だから何とかしたくて…それでカズ…ちゃんが何度もケンゴに子犬みたいで可愛い頼子って言ってたから…犬になるしか…」


 閲覧履歴の確認!?やめてくれ!

 普通、犬が可愛いって犬のフリし続けるかね?

 何でそこで犬になるしか無いと思ったんだろうか?

 何を見てそう思ったんだろう?気になるけど…


 でも小説見たんなら気付きそうなもんだけどな…俺の心情…


 俺には…怒る理由が無いんだよ。

 本当に…

 幼馴染でもなければ、子供時代に将来を約束した訳では無い。トラウマがある訳じゃない。

 何も初めてって訳じゃない、シオンと付き合って別れたりもした、別に経験はある。

 過去の付き合いだって、誰にだってあるだろう?

 だから過去に付き合っていた事、それを言わなかった咎める気も無い。


 浮気…浮気?じゃないんだよなぁ…。


「頼子はさ、彼、ケンジじゃなかった…ケンゴ?初めて付き合った人だったたんだろ?まだ何も起きる前…別れて、再会した時にやり直そうとは思わなかったの?」


「それは誓って…無かった…です…再会してからは…不安がつき纏って…今の…と言ってもカズちゃん付き合ってケンゴ君に会うまでは楽しかったから…ゆっくりと穏やかな…背伸びしないでいれた…がらぁ…わがれだぐぅ…ないっでぇ…じあわぜだったのぉ!…がずちゃんどいだまいにちがぁ!…」


 また泣き出したな…思い出し泣きか…


「同じ職場で、誘われたを何度か断ったんでしょ?確かに貯金も減ってたんだよ、金の無心って…それってもう脅しじゃん?海外に行って欲しかったんでしょ?俺は…俺はさ…」


「うん…ほんど…それはぁ…ほんとうだよぉ…」


 改めて考える、何が許せないのか?許すのか?


「えぇっと…気持ちが離れていたら…諦める、完全に心が壊れていたら…逃げる…かも知れない、何かの夢とかお金の為にしているのであれば…それは違うと怒るかも知れない…だけど好きだって言ってくれた日から…今日まで…頼子の対して逃げたい思った時は事は無い、無理しなければいけないとか、許せないとか…頑張らねばと思った日は無かった」


 もしかしたら…ホッとしたのかもしれない。


 俺が頼子の浮気というか動画流出を知ったその瞬間から、頼子が必死なのは伝わったけど…俺にも支えられると思ったから…


「あァ、そうだな…俺も逃げてたんだよ…過去から。どこかで言わなきゃいけないと思う気持ちがあったと思う。頼子が過去を必死に清算しようと思った様に、今回が、きっかけになって…過去のおかげで今の頼子なら救えるって思ったんだよ…それでホッとしたんだ…頼子が失敗して…やっと並べた気がする…劣等感…かな?多分。ごめんな?」


「ちがう!謝るのはわたじ…ジオンざんがらぎいだの…ずごいひとだっで…こんなわだじも…たずけて…感謝も…何もかも…だずげられてぇ…うえええ…」


「今度詳しく話すけどね、アダルト業界って言ってもね、全部繋がってて、だったら全部やろうってベニと始めたんだ。ベニは何でも出来るから俺は誰でも出来るスカウトを自分でやって…上海マフィアの日本支部のトップの娘のシオンと知り合ってさ、撮影、販売は中原組の組長の息子のシンと知り合って、軌道に乗ったら今度は権力争い、そしたら偶然右翼の元偉い人だった爺さんと知り合って…確かに周りは凄い人だった…俺のやってる事は周りへの挨拶と女のアフターフォローで…何かやってる訳では無かったんだ」


 シンがちゃっかりくれた煙草に火を付ける。


 スウウウウウウ……ハアアァァァァァァァァ…


 普段吸わねぇ煙草は不味い…吸わない奴のチョイスは…な…


「俺は何も出来ないのに周りは出来て、音楽やってた時もそうだ。皆、コネやら友達が沢山出来て、その中で得意な事をしてのし上がって力を付けていく…皆が、何を認めているのか分からないけど、それが辛くて俺だけ逃げてきた…地元に帰ってもポツーンって…そこに頼子がいたんだ…」


 頼子…頼子…なんだろうなぁ…高校時代の芋後輩じゃない、綺麗になって…努力して会社で偉くなって…何で俺なんだろう…


「正直言えば…別に俺じゃなくて良いだろう…金もねぇ甲斐性もねぇ、疑う事ばかり得意でろくなもんじゃねぇ…どっかで頼子がしくじって喜んでいるかもしれない自分がいて…もし頼子がこれでも好いてくれるなら…何も無くなった頼子なら俺だけを好いてくれるかなって…ちょっと安全したんだよ」


 小説…物語と全然違うな、俺は主人公じゃない。

 ただの人だ。なんて事は無い。

 努力した分だけ怒りが沸き起こる、長くいた分だけ悲しみが襲う、それは潔白の時間が長ければの話。

 

「だから…お前の望む事をやりたい」


「私…の…」


「脅されたと言うなら、また同じ様に脅されても俺に言える様に、心から俺の事を信頼し、好きになってくれる様に。それがパートナー…結婚何じゃないかなって」


 人に委ねる人生、誰かの為に生きる人生、お互い何かから逃げたした者同士…支え合い生きて


「それなら…全部カズちゃんに塗り替えたい!カズちゃんの全部知りたい!シオンさんに言われたの…カズちゃんの隣を歩くなら…AV女って言われても『だからなに?私、カズちゃん専用だから』って言える様になれって!だから全部!全部教えてよっ!調教してよ!♥いっぱい♥毎日♥」


 シオンは何を教え込んだ?何言ってるんですか?


「私がした事カズちゃんと全部する!♥カズちゃんがしてきた事を全部する♥今までの全部!♥」


「今までってカイゼル髭付けんの?俺が?」


「あ♥ん…」


 頼子の眼が…少し濁り…返事は無かったが決意を感じた…あの変態共の道を俺はゆくのか?


 どうやら俺はあくまでクマシオ作品の主人公のように都合良く動き、魅力の無いヒロインの頼子は無理矢理魅力を付ける為に対魔忍とかウ◯コとか言いだすかも知れない…ただ、陸上の全国大会に出るほどの女だ。

 

 きっと成し遂げるだろう、それを。


 俺はそれを誇りに思う、才能を塗りつぶす努力、誰も評価しない狂気を続けるその姿を。

 自慢の彼女…いや奥さんになるのかな?

 

 だからここで、俺の物語は一旦完結としよう。


 打ち切りみたい?


 そりゃそうだ、これは俺の、頼子と小説を愛する気持ちの作品だ。

 これから先の、頼子と俺の物語は恋愛じゃないだろう。

 多分、ノクタ◯ンだ、つまりR18だ。



 まぁ何にしたって、俺は名作を読む、いつだって、タダで見れるカクヨムの…


 皆さんも見て欲しい…NTR、再構築、BSS、胸糞、糞、そう…恋愛小説を。

 

 俺はまだ、恋愛小説を読み始めたばかりなんだ。



※煙草の煙の様なサレ男のボヤき〜完




   クマシオ告知とお詫び

 最後に頼子視点が入りますが、和樹視点は終わりとなります。

 頼子の独り言は未来まで語り長いので一旦完結し、この小説内で1話で出します。一ヶ月以内には何とか…無理か!?


 某作者様の話題のNTR再構築ブームの初期にノッてしまったら注目の作品に2回、週間9位と言う自己最高の記録になりました…これが!?

 コメントは時間差ですが、ゆっくり返して行きたいと思います、スマホで。


 しかし流行って怖いですね。後もう少しでこれが代表作になる所でした。

この作品皮切りに別のクマシオ作品をフォローしたり応援したりして頂いている方、期待に添え無い物でしたら申し訳無い。


 ご迷惑をおかけした作者の皆様、素晴らしい作品をいつもありがとうございます。

 ネタにして調理失敗してその繰り返しのクマシオです。本当に申し訳ない。

 いつかレ皆様の作品をしっかりレビュー出来る様に頑張ります♥


 皆様に愛と小説を、クマとシオマネキより。

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