第3話 台湾料理と韓国料理

今後数十年間で、台湾人の移民(とその子孫)が増えるに従い、これから日本の民進党(台湾にも同じ名前の党があるのは偶然なのか)の議席も増えることでしょう。

台湾人が増えれば台湾料理店も増えるかといえば、そんなことはない。

土台、台湾料理とは中華料理の亜種(第一流の人に追随し、ただそれを真似するだけで独創性がなく、劣っていること。また、その人。エピゴーネン)でしかない。ですから、中華料理ほど日本でスタンダード化することはない。100年経てば名前だけ残り、ライスカレーやスパゲッティのような、日本料理のひとつになっているでしょう。

「台湾料理」というのは、もともと中国との区別化を謀るために、言わば政治的に作られたものであり、純粋に歴史的・文化的必然性から生まれた料理ではない、と何度か高給台湾料理を経験した私は思います。

台湾の台北には中国人経営の本格的中華料理屋がたくさんありますが、それは台湾人でも本当の中華料理の味を知る人が、値段が高くても行くからなのです。

中華料理に関しては、私はアメリカで100回以上も高級の部類に入るものを体験しましたが、ひと言で言うと「台湾料理に比べてパンチがある旨さ」で、圧倒的に本物感がある。

中華料理の精巧さ・緻密さ・繊細さ・奥深さ、そして迫力というものを、かなり取り払い簡略化したのが台湾料理で、その意味では「韓国料理」と同じなのです。

(太平洋戦争直前まで)私の父は満州鉄道で機関士として朝鮮半島を駆けめぐっていましたが、朝鮮料理として美味いのは、中国の満州やそこに近い高句麗(現在の北朝鮮)辺りのものだそうです。韓国料理というものもまた、台湾料理と同じで、中華料理に近い北朝鮮料理から派生した亜流(紛い物・マネをした変種)ということなのでしょう。

50年前、私の高校時代の同級生が在日韓国人で、たまたま彼の家に行った時が彼の誕生日だとかで「本物の韓国料理を食わしてやる」なんて言われて、出された料理が本当にまずかった、という経験があります。彼曰く「オレの家は韓国の貴族」ということでしたが、あとで、一緒に行った日本人の同級生と「韓国の貴族ってのは、ひどいもの食ってるんだな。」と話しました。

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