第2話

「はーい、この問題解る人〜!」


先生が黒板に難関漢字の『逼迫』を黒板に書く。


クラスのあちこちから「知らな〜い」「読めるかっ!」などのブーイングがあがる。


一方私は、教科書を盾にしてノートに落書きをしている。


高校生で習う漢字なのか、、、それは、、、


結局当てられるのは私。


「じゃぁ、この問題を宮本。読んでくれ」


ほら、やっぱり、、、どうせ当てられるのは私。


「ひっぱく」


ボソボソと答えると先生の顔が歪んだ。


わざと、答えられないような漢字を書いて当てたのだろう、、、。


「何で当たんだよ、、、」


先生、普通に聞こえてます。隠す気ないんですか?


みんなの顔は『何で間違わないんだよ、、、』と読み取れる。


お兄ちゃんに教えてもらったから?かな、、、


チャラそうに見えて、学年一位の成績だもんね、、、お兄ちゃんは、、、。おまけに運動神経が良いなんて、、、そりゃモテるわ、、、。


何でお兄ちゃんは私なんかに構うんだろう、、、守ってくれるんだろう、、、。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

色彩、何色が素晴らしい? 相川美葉 @kitahina1208

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ