第19話

あれから1週間経った。今日は快斗さんがこの学校に監督としてこの学校に来る日らしい。朝、亮太先輩は勧誘と快斗さんの話をして教室に戻って行った。孝浩は快斗さんの話を聞き会ってみたいと思ったらしい。まぁ、孝浩はバレーが嫌いってわけじゃないしな。俺は孝浩に「放課後、体育館に行ってみたら?そしたら快斗さんに会えるかもよ?快斗さんは気さくな人だから嫌な顔しないと思うよ。」と言うと孝浩は「えっ!洸、快斗さんのこと知ってるの?」と聞いて来た。俺は「あぁ、南中の時に戦った相手の学校の監督をしていたんだよ。それから少し話したりしたからな。」と言うと「今日、体育館行ってみようかな。お願い!少しで良いから体育館に一緒に行ってくれない?」と言って来た。俺は「無理!」と言ったがそれから必死に頼み込んでくるもんだから「少しだけな」と言い、体育館に放課後向かうことになった。その日はあっという間に放課後になった。バレーには関わるつもりはないが快斗さんを見れるのは嬉しいし。放課後、亮太先輩が勧誘に来て孝浩が「快斗さんを見てみたいから少し洸と体育館行く」と言うと亮太先輩は嬉しそうな表情をして、「バレー部の見学して行っても良いからな」と言い3人で体育館へと向かった。体育館にはバレー部ではない生徒たちが体育館の近くから中の様子を見ていた。たくさんの生徒たちで溢れていたがみんな目的は同じだろう。山里快斗さん目的だろうな。あの人有名だし。亮太先輩は体育館の中に入って良いと言ったが俺たちは体育館の外で見ることにした。快斗さんはもうすでに体育館にいてあの時と雰囲気が変わっていなかった。まぁ、 半年会ってなかったくらいだしな。そう思っていると快斗さんはバレー部員に自己紹介をし、早速バレーの練習に入った。快斗さんは練習に入ると厳しいが普段は優しい人だ。それも変わっていなく、厳し目の指導だった。でもバレー部員は一生懸命、快斗さんの指導に従いやっていた。俺は久々のバレーの音に中学の練習を思い出していた。南中は強かったが、部員は練習を怠っていた。あんなに練習を一生懸命やる人なんて少数しかいなかった。そう思いながら見ていると快斗さんは俺の前にいる孝浩に「バレー部の見学に来たのかい?」と声をかけてきた。俺はやばいと思い咄嗟に孝浩に背を向け早歩きしていると快斗さんは俺に気づいたらしく「あれ?君は洸くんか?南中にいた」と声をかけてきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る