第15話

孝浩は俺を見てびっくりしていたが「お前は俺が嫌いじゃないのか?正直に答えてくれ!」と率直に聞くと、さらにびっくりしていた。孝浩は俺に「俺が洸を嫌い?なわけないじゃないか。俺は、洸の事好きだ。あっ、もちろん人としてな。ずっと親友と思ってたし、洸は俺の事嫌い?」と言った。俺は孝浩が嘘を言っているように見えなかった。じゃああいつらが嘘を言ったのか?よく考えれば孝浩をいじめてた奴が言っただけだろ?と考えていると孝浩が「洸は俺の事嫌い?」と同じ事聞いてきた。俺は孝浩が嫌いか考えたが、嫌いじゃない。孝浩は唯一の親友だし。俺は洸に「俺も孝浩嫌いじゃない。唯一の親友だし。」と言うと孝浩は嬉しそうな表情をして俺を抱きしめてきた。「やめろ!」と言ったが、俺も孝浩が俺を嫌いじゃない事が知れ嬉しかった。その後、孝浩が俺に「どうして嫌いって思ったの?」と聞いてきたので、正直に全部話すと、「あいつら、そんな事言ってたの?俺が洸の事嫌いとか、ないない!そんなわけないじゃない!引っ越しはね、俺も引っ越しする当日に伝えられたの!挨拶する時間もなくてさ、ごめんな!」と言ってきた。俺はそれを聞き安堵した。しばらくすると孝浩が「なあ、バレー何で辞めたか教えてくれないか?」と言ってきた。俺も何故か洸なら話そうと思えて、中学の出来事全部を話すと、泣いていた。びっくりしていると「辛かったなー。それは辞めたいと俺でも思うわ。でも、俺は洸とバレーをしたい気持ちは変わんない。それで辞めたらそいつらの思う壺だし。洸のような努力して結果出した奴が辞めたらもったいないとおもう。」と孝浩は言った。俺は孝浩に「それでもバレーやるとは今、考えられないんだ。」と話すと、孝浩は「まぁ、お前のペースで良いんじゃない?俺もつきあってやるからさ」と言ってくれた。俺は「ああ、ありがとな」と言い、孝浩と一緒に中庭を出て、学校の校門を出た。その間、孝浩とたくさん話をして小学校の頃に戻ったような感じがした。こんなに楽しかったのは久しぶりだった。

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