第12話
孝浩はいじめを注意して数日経った頃からどこかを怪我したりしていた。孝浩は「ただ転んだだけ」としか言わなかったので放っておいた。それでも相変わらずバレーを孝浩と練習したりチームで練習したりと順調に過ごしていた。小5、小6になってもどこか怪我をしていて不安になり、俺は放課後、孝浩の後をつけた。すると前、別のクラスの奴をいじめていた奴らが孝浩を殴ったり蹴ったりしていた。俺はそれを見て「孝浩に何をしてるんだ」と言うと、そいつらは「何って、こいつが俺らに注意したからだ。気に食わないし、そのせいで俺らは先生にも親にも怒られたんだ」と言った。そして俺に「この事言うなよ?」そう言い、そいつらは立ち去った。その次の日、孝浩は学校に来なかった。そして次の日も次の日も。不思議に思っていると朝、担任の先生が「加賀美孝浩君は引っ越しました。孝浩君は挨拶はいらないと言ったので挨拶はできませんでしたが」それだけを言って授業にうつった。何で俺に引っ越すって言わないんだよと思い、考えたりもしたが分からなかった。俺はそれから孝浩が俺を何とも思ってなかったのか?と苛立ちが募っていったがバレーで発散していた。その時はバレーが楽しいものとは思えなかった。そして数日経った頃、孝浩をいじめていた奴らが俺を呼び出した。俺はそいつらに「何のようだ?」と言うと「お前、可哀想な奴だな。孝浩言ってたぞ?洸の事嫌いって。家が隣だから一緒にいるだけだって」と言ってきた。俺はそうだったのかと思った。引っ越しの話をしなかったのは俺が嫌いだったからだったのかと思った。絶望だったが納得が言った。辛そうな顔をしているのが面白かったのか、そいつらは笑っていた。そして「そんだけだから、じゃあな笑」そう言い立ち去った。
陰でこいつらが「そんなわけないのになー。馬鹿だな、こいつ笑」って言っていたのは知らなかった。
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