第39話: どちゃくそ美少女のお手製パン……売れないはず、ないよね?(昭和感)



 それから、少し時は流れて。


 ……なんとなく、そう、なんとなくの感覚なのだが。



「気のせいなら良いんだけど、ロウシって女神様と喧嘩とかしてない?」


 ──ヒヒヒン。



 率直に尋ねたら、『なんの話?』といった調子でロウシが嘶いた。


 千賀子がそう思った理由は幾つかある。



 まず一つ、それはロウシの小屋の件だ。


 ロウシを連れてきたその日にはもう出来ていた小屋だが、実はそれから数日ぐらい、不思議な事というか、設備に異変が起こった。


 そう、今でこそ落ち着いているが、当初は、それはもう心霊現象のようなトラブルが多発した。


 たとえば、床に敷き詰められていた藁が無くなっていたり、桶に溜めておいた水が無くなっていたり、目を離した直後、用意した餌が消えていたり。


 いちど、小屋が消えたことも……まあ、これは次の瞬間には元通りになったから、己の見間違いだろうと千賀子は思っているが……とにかく、そんな感じの事が度々起こった。


 これには正直、女神様を怒らせてしまったのではないかと千賀子は不安を覚えたし、申しわけないとも思った。


 まあ、どれもこれも、直後に敷き詰めた藁の厚さが倍以上になったり、桶の数が3倍になったり、餌にリンゴやらバナナやらが混じったりと、怒っているとは少し違うような感じもするけど。



 次に、ロウシが……なんか、やたらと神社の設備を蹴るのだ。



 目に留まるたびにという程ではないが、けっこうな頻度である。


 手水舎やら鳥居やら、幸いにも壊れる気配はないが、それでも馬の脚力だ。ロウシの足も心配だし、蹴るのは止めてと話すが……どうにも、反応が悪い。


 他の事ならば本当に素直に指示を聞くのに、こういう行為に関してだけは、いくら尋ねても、のらりくらりと聞き流してしまう。



 こうなると、千賀子としてはお手上げである。



 なんとなくだが、ロウシが嫌がらせや不満を溜めて、破壊行為(破壊してはいないけど)に走っているというわけではない……というのは分かっている。


 そう、千賀子が感じ取れる範囲では、あくまでも『千賀子のために、善意で』行っているようなのだ。


 なので、どういう理由で行っているかさえ分かれば、何かしらの対処が出来ると思っていたのだが……今のところ、その糸口すら掴めていない。


 ……ちなみに、だ。



 Q.それほどに馬の言葉が分かるのかって? 


 A.実際は分からないけど、なんとなく感じ取れる。



 だから、『あ、聞き流しているな、こいつ……』とか、『あ~、お腹空いたっぽい?』といった感じで分かるが、正確に鳴き声から翻訳しているわけではないのだ。


 そして、それは千賀子より話しかけられる馬たちも同様で、他の人よりははるかに詳細な意思疎通が取れるけど、別にテレパシーなどを行っているわけではない……とだけ、伝えておく。



 ──で、三つ目だが、



 それは、ロウシに直接関係は無く、千賀子自身の身に何度か起こっていることなのだが……起こる時は、千賀子が寝ている時。


 そう、これまで何度か繰り返されている夢。


 同じ流れで、同じ結果、夢から覚める度に忘れ、夢で目覚めるたびに思い出す。そう、現実の千賀子は何一つ覚えていない。


 だが、なんとなく、『たぶん、女神様関連の夢を見ているかも……?』というあやふやな感覚だけは覚えている。


 知る由もない事だが、その内容は至ってシンプル。


 自分が寝ている最中なのだと自覚している夢の中で、どこからともなく女神様の声が聞こえてくるのだが……内容が、その……うん。




『……ますか……聞こえますか……愛し子よ……いま、貴女の心に語りかけています……さあ、愛し子よ……』


『……あの獣臭い畜生を……身の程を弁えずにすり寄る糞ゲロ馬爺を……処すのです……私が許しましょう……』


『……いいですね……愛し子よ……遠慮はいりません……皮を剥いで服屋はたやにでも投げ入れなさい……』




 かなり酷いというか、一言でいえば、ロウシを抹殺しろというものだった。


 これには……正直、千賀子は少なからずショックであった。有り体に言えば、夢の中の出来事ではあるが、滅茶苦茶落ち込んでしまった。



 と、いうのも、だ。



 女神様は人知を超えた感性ゆえに、色々な意味でシャレにならない事を千賀子に求めたり与えたりしたが……誰かを、何者かを害しろなんて事を求めた事は一度としてなかった。


 そう、女神様自身が億単位の命を消し飛ばす事に躊躇しなくとも、それを千賀子に強制させようとはしなかった。


 子供を産ませようとしている事は薄々(いや、はっきりと)察してはいたが、それでも、千賀子が本気で嫌がるならば避けられるようには……なっていたと思う。



 あくまでも、全ては千賀子の自由意思に任されていた。


 でもそれは、女神様の命令を聞くのが嫌なのではない。



 女神様がして欲しいと思うことは出来うる限りやってあげたいと思っている。裸で踊れと言われたら、躊躇はするけど、最終的にはやるだろう。


 けれども、禁忌とされている行為をやれと言われたら、千賀子とて迷う。


 ましてや、誰かを害しろ……たとえ相手が動物だとしても、生きるためでもないのに意味なく殺せと言われたら……そんな事を命令してくる事に、千賀子は言葉が出なかった。


 『巫女』として、女神様と繋がった感覚があるからこそ……女神様から向けられる愛を、疑いたくはなかったからだ。



「女神様、少しばかり、心を整理する猶予を貰えないでしょうか……」



 それでも……いや、しかし……夢の中とはいえ、即答出来なかった千賀子は、震える唇を必死に動かし、そう答えるしか──ああ、でも。




『あ、ちが、違うのですよ、愛し子……ジョーク、これはジョーク、女神なりのゴッドジョークですから……』

「──え?」

『ご、ゴッドジョークですよ、愛し子……さあ、夢から醒めなさい。また、私の為に、私の事だけを想って、祈りを捧げてくださいね』

「え、あ、は、はい、分かりました、女神様」




 始まりが同じなら、結果も同じ。


 目覚めた時は全部忘れて首を傾げ、なんとなく女神様の事を考え、これも原因なのかなと冗談半分で考える程度。


 他にも、色々と細かい事はあるが……ロウシと女神様との間で起こっているのではと考えてしまう大きな理由が、この3つであった。


 ……まあ、それが分かったところで、千賀子に出来ることなど何もないのだけれども。


 とにかく、話を最初に戻して……冒頭へ。



「もしも喧嘩をしているなら、相談してね」


 ──ヒヒヒン。



 なんだか蚊帳の外に置かれているなあ……と思いつつも、無難にそんな言葉を掛けるしか出来ない千賀子なのであった。






 ……。



 ……。



 ……さて、話を変えよう。



 千賀子が知る由もない争いは別として、千賀子はロウシをどうするべきか頭を悩ませた。


 と、いうのも、だ。


 まず、ロウシの要望というか希望としては、『何か、させてくれ』というものである。


 ロウシは年老いてからも重鎮という立場であり、牧場を訪れた客に愛想の良い対応をして楽しませる……といった事を自主的に行っていたらしい。


 牧場の人達の話からも『ロウシは本当に愛想が良い』と聞かされていたが、千賀子がロウシから感じ取る限りでは、あながちハズレてはいないようだ。


 単純に、ロウシは人間の笑顔が好きなようで、その笑顔が見たいから愛想を良くした……という理由もあったとのこと。


 で、あるならば、ロウシは静かな余生よりも、多少なり騒がしくても人と触れ合う環境の方が良いのだろう。



 けれども……それが分かったとして、どうしたら良いのだろうか。



 いくら年齢に比べて若々しいとはいえ、ロウシは老体である。


 競走馬としては老い過ぎているし、農作業用として働かせるには品種的に向いていない(そう、牧場の人より教えてもらった)。


 曰く、競走馬は基本的に速く走る馬が掛け合わされていくため、必然的に故障しやすいらしい。


 やれないわけじゃないが、生まれつき足が脆いということを留意しておかなければならない。


 それをさせたいなら体力や頑丈さが売りの品種を新たに買った方が良いし、ロウシの場合は年齢的な問題もある。


 させるとしても水牛などにさせる様な足場の悪い農地開発ではなく、もっと程度の軽い……そう、軽い荷車を引かせるような、それぐらいの方が良いだろう……とのことだ。



(でもなあ……荷車って言ったって、私の子供の頃ならともかく、今は三輪トラックはおろか、四輪車の軽トラックが流通しちゃっているしなあ……)



 けれども、だ。


 『秋山商店』の配達では既にトラックが使われているし、以前は和広も手伝っていた(仕事と顔を覚えさせる意味もあって)が、今はそれが祖父の仕事となっている。


 祖父が辞めたがっているならまだしも、祖父自身は『する事がねえと、身体が鈍っちまう』と口にしているので、変わらない方が良いだろう。


 だいたい、配達の仕事自体、そこまで多いわけじゃない。


 この頃はよほど大きな物や高価な物、大量購入以外では別途に配送料が掛かる事が多いので、直接持って帰る人が多数だし……う~ん、どうしたものか。


 ちらり、と。


 全部任せるよといった様子のロウシの姿を見やった千賀子は、一つため息を零すと、鳥居の前、長らく麓まで伸びている石段に腰を下ろし、新聞紙を広げた。


 女神様の御厚意で用意してもらった神社はとても静かで、落ち着いて読み物をするにはもってこいなのである。



(あらら、ポンポコダッシュは惜しくも3位か……運が傾いたら1位になるかもと思っていたけど、掴み取ったのはキーストンって馬なのね……)



 別に情報通を気取るわけではないが、インターネットなんて言葉すら無いこの時代。


 信じる信じない関係なく、新聞は貴重な情報源である。少なくとも、呼んでおいて損はないだろう。


 オヤツとして持って来たアンパンをモグモグしつつ、最近では値段も下がって来て容易く手に入るようになった牛乳瓶で喉を潤して……そこで、ふと。



「……あ、コレだ」



 最後の一欠けらを口に入れる寸前、千賀子は……そのパンを見やり、閃いたのであった。






 ──『ロバのパン屋』を、御存じだろうか? 



 それは昭和の初めからロバ(あるいは、馬)に馬車を引かせて移動販売を行っていたパン屋の事である。


 当時、ロバのパン屋はパンそのものがまだまだ物珍しい(高いので)事に加え、蓄音機を載せ、『パン売りのロバさん』という歌を流しながら売るという斬新な方法と、今でいう全国チェーンを行ったことで、全国展開を果たしたパン屋である。


 最盛期にはドラマにも登場し、レコードまで販売されたというのだから、如何にその人気が高かったが窺い知れるだろう。



 しかし……何時の時代も、どんな存在でも、盛者必衰からは逃れられないというもの。



 会社こそ残るが、高度経済成長期を迎えたおかげで自動車が普及し、それに伴って道路事情が格段に悪化したことから始まる。


 スピードを出せないロバや馬では走行の妨げになるとして敬遠された他、垂れ流される糞尿なども苦情としてあげられるようになった。


 また、ロバや馬は車のクラクションに驚いて暴走する危険、舗装道路やマンホールなども馬の蹄鉄にはよろしくないとされるようになり。


 合わせて、ロバや馬ではなく車に切り替える店舗が増えて行くに従い、その数は目に見えて減少していき……都市部では昭和40年代には消えてしまう。


 地方では細々とイベントの時などに需要はあったらしいが、それも数を減らし……高度経済の陰で、ひっそりとその役割を終えたのであった。



 ……。



 ……。



 …………まあ、そんなパン屋があったことなど欠片も知らない千賀子は、始めたわけである。



「いらさい、いらさい、パンだよ、美味しいよ~」



 何をって、移動販売方式のパン売り、『ロウシのパン屋』を、である。


 売る時間は長くて1時間、売り切れた時点で終了。


 糞尿の問題と千賀子の体力の問題もあるので、それ以上はどう頑張っても今は出来ない。無理は、よろしくない。


 というか、そもそもこの件に関しては出来ないのだ。


 『遊びに行こう』によって神社との往復ワープを行い、渾身の神通力によって限りなく疑念を抱かれないよう偽装工作を施した……ものすごく回りくどく手間の掛かるやり方であるから。


 なにせ、神社に戻ると、ロウシよりも千賀子の方がしばらく休憩しなければならないぐらい……といえば、想像しやすいだろうか。


 客観的に見れば無駄が多過ぎて、『何がしたいの?』と首を傾げられるような方法だが……それでも、千賀子なりに色々と考えた結果であった。



「そっちはコッペパン、こっちは女神様パン、それはロウシパンだよ~、値段はどれも同じだけど、形と味が違うからね~」



 そのおかげか、千賀子監修の『ロウシのパン屋』は中々に大盛況である。


 荷車に屋根と棚を付けた簡素なモノだが、神通力によって常に焼き立てが保たれているうえに、単純に味が良く値段も抑えられているためか、いつもだいたい1時間と経たずに売り切れた。


 物珍しさもそうだが、ロウシは千賀子の神通力によって身綺麗にされている。事前にトイレは済ませてあるので、そういうハプニングは起きていないから、嫌がられることもなかった。


 いやあ、本当に神通力は便利である。


 ただし、千賀子の体力によって稼働時間が変動するという弱点はあるし、回復するまでは連続使用も出来ないけど。


 ……後はまあ、他に一つだけ。



(なんか、男の客多いな。やっぱり、何時の時代も男の方が飯を食うのは変わらないか……)



 売っているのが、美少女の千賀子だからこそ……も、あるだろう。


 そう、インターネットが発達し、美女を気軽に何時でも見る事が出来るようになった現代ならばともかく、この頃はまだ、美女なんてのは運が良くないと見掛ける事が出来ない存在であった。


 現代とは違い、映像関係の製品がまだまだ市場には出回って(開発されていないのもある)おらず、代わりに写真がそれを担っていたのだ。


 それゆえに、プロマイドと呼ばれる写真……主に有名人の写真が飛ぶように売れたのも、それが理由の一つとされている。


 そんな中で、今の千賀子は……言うなれば『美人の茶屋娘』や『美人の看板娘』と同じであり、実際に応対出来る美女という状況で……男が集まるのも、ある意味では必然でしかなかった。



 ……とはいえ、これに関して男を責めるのは可哀想だろう。



 先述したとおり、千賀子は美人である。


 そのうえスタイルは誰しもが目を見張るぐらいに良く、軽く身動ぎするだけでも、色々と揺れるのだ。


 おまけに傍を通るたびになんとも言えず良い匂いがする。砂糖などの直接的なモノではない、桃のような甘い香りを漂わせている。


 特に年頃の男ならば、商品の購入にどさくさに雑談の一つや二つ……そのまま、特別に覚えてもらいたいと下心を抱くのは、当然の事であった。



「千賀子ちゃん、上の方の女神パンちょうだい!」

「上の? わざわざ?」

「そっちの方が良い色の焼け具合なんだよ」

「ふ~ん、まあいいけど」



 まあ、その際に、だ。



(……う~ん、凄い視線を腰から下に感じる)



 神通力で少し軽くして(重心もアシストしている)いる荷台の屋根は、千賀子よりも高い位置にある。


 荷台自体が、そこまで大きいものではないからだ。


 大きくすると車などの邪魔になるし、小回りが利かなくなる。車のように素早く転進出来ない以上、そうするしかなかった。


 つまり、高い位置にある棚のパンを取るには、踏み台などを使うしかなく……ソレに関しては、荷台の端っこに乗せている踏み台を使うわけだが。



(……私も前世では男だったから、気持ちは分からんでもないけど……女の目線で見ると、こんなに滑稽なんだな……)



 その際の、わずかな時間……その一瞬に集中し、見逃さずに屈んでパンツを覗こうとしている男たちの気配を察していた千賀子は。



「はい、女神パン三つね」

「お、おう、ありがとうよ……ところで、この女神パンっての、なんの神様なんだ? 俺には凸凹だらけのパンにしか見えないんだが?」

「そうですか? 私にはよく出来ていると……あ、はい、次の人は何にするの?」

「お、俺は、その、一番下の奥にあるやつを……」

「君たち、パンにずいぶんとこだわりを持つのね……(屈まないと取れない場所のパン、か)」



 嫌がっている相手ならともかく、己を見て来る分ぐらいは気付かぬフリをしてやろう……そう、心の中に呑み込みつつ、前屈みになるのであった。






 ……。



 ……。



 …………ちなみに、パンはどうやって用意しているのかって? 



 女神様が一晩で『全自動パン製造器』なるとんでもない代物を用意してくれたので、なんとかなった事を此処に記載する。






 ──────────────────




 千賀子の知らない神社の秘密・その2(ヤキ入れ済み)





 神社の境内に限らず、神社周辺には季節を示す樹木が設置されており、一年を通して今がいつの季節なのかを教えてくれる


 基本的に一年を通して外よりも過ごし易い空間になっているが、実は桜が咲く時期にだけ、身籠り易いという効果を巫女に──等と言う話は、ロウシのヤキ入れキックで消えてしまった。



 そもそも、ロウシは純愛派である。



 かつての自分たちのように、その宿命を背負った者ならばまだしも、必要でもないのに強制的に孕ませるなんて話を許すつもりはない。


 桜の時期は、花を愛でておけば良いのだ。



 ……しかし、ただ単に綺麗な花を咲かせるだけで満足なのか? 



 そう、ロウシより新たにヤキを入れられた神社周辺の樹木たちは一念発起し、美味しく様々な果実を実らせるようになったのだ。


 ちなみに、この樹木の中には『特別な梅の木』があり、この梅の実を使った梅酒や梅干しなどは、それはもう他のでは満足できない程になるのだとか。


 また、桜の時期に限り、神社の中で眠る者に対して見事なまでに心地良い眠りを与えるようになり、強力な回復効果をもたらしてくれる。


 その効力は2時間で、非常に質の良い睡眠を1ヶ月続けた後のような回復効果であり、現代人であれば例外なく表情が若返るほどだとか。


 強い睡眠薬を用いても小一時間しか眠れないレベルの慢性的不眠症患者ですら、20秒で眠りに落ちるほどに強力なので、春眠暁を覚えるのは不可能である。





 ……一方、どうやっても直接排除できない意味不明な状況に困惑しっぱなしの女神様だが、それでも糞アホボケカス馬を排除しようとアレコレ考えているのだが。




 愛し子『女神パン、作りました! (神棚に奉納)』




 愛し子のめたくそに可愛らしく愛おしさ増し増しな行動に、まあ畜生がちょっとぐらい何かしようと大目に見てやろうかな……と、ほん…………のちょっとばかりだけ思ったのであった。




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