イヤなことがあったけどやっぱり楽しまきゃ!!
第十七話イヤなことがあったけどやっぱり楽しまなきゃ!!
私はさっきのことを忘れて楽しむことに……は出来ないから少し頭の隅の方に移動させといて合流したミアとあそこにいる水槽の生き物を食べたそうにしているレンと一緒に子供たちを探しながら水族館を楽しむことにした。
でもなんだか自分という存在を否定された感があるけど……そもそも転生にしてもさっき言われた実験にしても……私がこの身体のもともとの持ち主のユナって人を殺したことになるよね……もう! 楽しむって決めたばっかなのに暗い気持ちになったら…………それかもう実験にとことん付き合ってユナの人格を蘇らせるって手もあるよね……私の中に何人かいるし一人ぐらい増えても変わらないよね。
そういえば前世で私が仕事してる時に私の中にいるサリナが後悔してることがあるって突然私に話してきたな、話が逸れてごめんね……って誰に言ってるの私!!
回想
「ねえ剛士私ね……ここに来る前に許されないことをしたの」
「なあサリナ今仕事中だから後じゃだめ?……って聞いたところでいつも勝手に話してるから関係ないか」
「私が子供頃、私の暮らしている屋敷で働いていた侍女のアデラを自分勝手な理由でクビにしたことがあったの……歳を重ねて私はなんてことをしたんだと後悔した……でも私は気づいてなかった執事長デジリルの本当の気持ちに。
アデラはデジリルの娘、娘想いのデジリルは私がアデラを勝手にクビにしたことを怒りながらもお父様に恩があるからって五年間も残ってくれてたの。
でもデジリルは恩より憎しみが上回ってた
『お嬢様やっと……やっとこの時が来ました……今日はお嬢様の誕生日でしたね。これプレゼントです』
そう言われて渡されたのはお父様の頭だった
『…………な、何かのじょっ冗談ですよねデジリル……あははそうよこれは現実じゃない……これは夢よ、そう何か悪い夢……だってデジリルはお父様のことを慕って……』
『まだ分からないんですかお嬢様? お嬢様が軽はずみにアデルをクビにしたから……あの後アデルは……アデルは屋敷をクビになるほど悪い女という噂が流れそのせいで仕事が見つからず……今は娼館で……何度も何度もお嬢様が侍女をクビにしているところを見てきましたが……見てみぬふりをしてきました。これは仕方がないと……ですがもう我慢なりません……ですから殺したんですよ!! お嬢様がお父上であるアルザス様のこと愛していることを知っていたから!!……本当に殺してやりたいのはアルザス様ではなくお嬢様なんですよ!!……私の理由が個人的で自分勝手なことは重々承知しています。ですからお嬢様は苦しみ絶望してから死んでください』
「その後私はデジリルが雇った山賊に…………された後に殺され、あなたの身体に来たのです……すみません、吐きます」
「ちょっちょっと勝手に私の身体で吐か……」
回想終わり
「みたいことがあったんですよ本当軽はずみなことはしないほうが良いと学びましたよ……まあ私もアデルをクビにしたことを後悔したのですけれど……あの時初めて知ったんです……公爵の娘である私には権力があり発言一つで人の人生を良い方向にも悪い方向にも変えることができると……私の場合は悪い方向に変えてしまったのですけれどね、謝って済む話ではありませんので……因果応報というやつですよ。私が殺されたのも仕方がないのです…………」
ちょっと勝手に話さないでよサリナ……周りから見たら独り言なんだよ!!
「ねえラウダさっきから何を一人でぶつぶつ言ってるの?」
よかったぁ聞こえてなかったぁ……でも恥ずかしいのに変わりはないけどね!!
「そっそれじゃあミア水族館を見て回ろうか?」
「なんで疑問形なの……ねえ、レンにはさ子供たちを探してもらって私たちは二人で見て回らない……久しぶりに二人になってみたいなぁって思ったからさ……あっ姿はラウダの好きな姿になってあげるよ。かっこいい系でもかわいい系でもいいしどんな姿にもなれるからね私!!」
ミアはそう言ってレンに子供たちを探してと言ってレンを移動され二人の時間を強制的に作られた……何この状況……というか今展開がめちゃくちゃじゃない?
まあいいやせっかくだし楽しもうかな私はそう思いながら…………ってほとんど回想で終わってんじゃん!!
メタくてももう一回言うよほとんど回想で終わってんじゃん!!
……まあミアと久しぶりの二人きりだから楽しむけどね。
あれこれって周りからみたらデー……まあいいや
そういうことで全力で楽しむよ、水族館!!
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