第35話 デスゲーム構想
「お前ら!デスゲーム四天王やってくれ!」
「「「はぁ?????」」」
実験後、皇居へと帰ってきた俺は、速攻野郎三人組がたむろっているであろう霧矢の部屋へ押し掛けてそう言った。
しかし、ゼル〇の伝説トライ〇ォース三銃士をやっていた三人からは「お前何言ってんだ」といわんばかりに顔が語っていた。
まぁそうなるよね。
「え、ごめん。全く話が見えないんだが」
「かくかくしかじか」
「まるかいてちょんでござるな。納得納得」
「嘘つくなよエセ忍者。最初から説明プリーズ」
「実は────」
三人に、第二次勇者募集が開催されることを話し、その選定は政府から俺に託されていることを話す。
「────てな感じで、死んでも大丈夫なことは判明したから、かるーくデスゲームでも開催して、勇者の選定でもやろっかなって」
「俺ら本当に勇者?」
「やってることがまんま魔王軍でござるなぁ」
「あー、だから四天王?」
「別に、勇者って向こうの世界では人類最強の証みたいなもんだからな」
勇ましい者略して勇者じゃないから。向こうの世界の歴史で、かつて存在していた勇者が人類最強だったから、『じゃあこれからはつえーやつが勇者でいいよな!』みたいなノリで付けられてるから。それが紆余曲折あって、四大聖王国の姫に見初められし人に変わっていったからな。
「だから、ゲームの感じで正義感あって優しくてなんでも頼みを聞いてくれるみたいな印象を持っているなら、鼻で笑って蹴っ飛ばしたくなる。俺、そんないい性格してねぇし」
「でも、向こうでは世界救ったんだろ?」
「あれはそうしないとマジで世界滅んでたからな。対抗出来るのも、俺含めて四人しかいなかったから、使命感半端なかったよ?」
生物最強格のドラゴンとか、たまに魔物が街に大挙してくる
デコピンで国一つ壊滅しかけるってなに?今思うと本当におかしかったなアイツ。
「────って、俺の話はいいんだわ。とりあえず、デスゲームを開催するにあたって、お前らにはフロアボス役をやって欲しい」
俺が今回、この野郎三人組にやって欲しいことは、候補者のふるい落としだ。第二次の募集には、たくさんの人が来るだろう。その中で、根性がないやつ、観光目的で来たやつ、その他もろもろと覚悟がないやつをキッチリと心を折って欲しい。
「俺は別にいいけど、ステータスどうするんだ?」
「直樹殿の言う通りでござる。拙者達、レベル高すぎでは?」
「もちろん、そこは対策する。これを付けろ」
武器庫にアクセスして、霧矢たちの目の前に腕輪を三つ出す。
「これは、ステータスをレベル30相当にまで落とす腕輪だ。さっき作った」
「さっき作った発言は置いとくとして………お、確かに、なんか体重くなった気がする」
早速嵌めた霧矢が、軽く腕を回して状態を確かめる。よしよし。ちゃんと効果があるようで何より。
「ちなみに、四天王って言ってたけど、お前もフロアボスすんの?」
「いや、ゆかりに頼み込んできた」
「エッ、よくOK出したな彼女。そういう場はめちゃくちゃ嫌いそうなのに」
確かに、めっちゃ嫌いそうだし、瞳の中には迷いもあった。だけど────
「俺を一日好きにさせる権利と交換条件でOKだしたぞ」
「条件が明らかに釣り合ってないと思うのは俺だけか????」
そうか?
「ちなみに聞くでござるが、美作殿には頼まなかったでござるか?」
「頼んだらコイツ怒るじゃん」
「納得」
「うるせーこの厄介!!!」
とまぁそれは冗談で、美作さんはそういう役向いてなさそうかなーって。あと、普通に重力制御が強いから、試練にすらならない可能性がある。
「というか霧矢。お前ダンジョン攻略後からかなり距離縮まったろ?なんか無いの?胸焼けしそうな甘い話」
「ねっ、ねねねねねーわそんなの!!!」
「主殿主殿。実はでござるが、霧矢殿は昨日、主殿がいないタイミングを見計らって、美作殿とデートの約束を取り付けてたでござるよ」
「顔真っ赤にしてなー。美作さんも若干赤かったが」
「ほう」
「お前らなんで知ってんだよ!!!!!!!」
「「忍法、隠れ身の術」」
「チクショーーー!!!!!!!」
ふーーーーーーーーーん。当日は俺も見守ってるからな。
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9-nine-アニメ化おめでとう。シリーズはやった事ないけど、曲はめっちゃ好きやで
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