第2話 ホテル

「ほら南くんも座りなよ」

「は、はい……」


 俺は中野先輩の隣に腰を下ろす。

 チラッと横を見ると、中野先輩と目が合った。

 なんか恥ずかしくて、中野先輩から目を逸らしてしまう。

 やべぇぇ……ドキドキが止まんない。


 薄暗い部屋の中。

 大きなベッド。

 ベッドボードには個包装に包まれた避妊具が置いていた。


 現在、俺達はラブホテルに来ていた。

 

 はぁ……どうしてこうなったんだ。

 わけがわからない。


 突如、中野先輩が俺の太ももに手を乗せてきた。


「南くん、どうする……?」

「ど、どうするとは……?」

「わかってるくせにっ」

「いえ、本当になんのことかわからないんですけど」

「だからその……エッチするの? しないの?」

「……」


 この空間には俺と先輩しかいない。

 邪魔者は誰もいないんだ。

 しかも、中野先輩ヤる気満々だし。


 たぶん、俺が『エッチしたいです』と言ったら、中野先輩と幸せな時間を過ごせるだろう。

 けど本当にそれでいいのか?

 俺たち付き合ってるわけじゃないのに……。


「南くんはアタシとするの嫌?」

「別に嫌じゃないですけど……」

「ならいいじゃん、シようよ……」

「け、けど俺たちつき……っ!?」


 唇に熱を感じる。

 急に先輩がキスしてきたのだ。

 そのせいで喋れなくなる。


「んっんっ……ちゅっ」


 キスしてしまった。

 誰と?

 中野先輩と……。


 なんだこれ。本当に現実か?

 夢見てる気分だ。


「んっ、ちゅっ、ちゅるっ……南くん」

「先輩……」

「んっんっ、ちゅっ、ちゅるっ」


 最初は唇を合わせるだけだった。

 けど途中から舌を絡め合う大人のキスに変化した。


 先輩、キス上手いな……。

 キスが気持ち良すぎて思考力が徐々に失われる。

 もっと先輩の身体を貪りたいと本能が俺に訴えてくる。

 

 もうダメだ、我慢できない。

 

 我慢できなくなった俺は、中野先輩の胸に手を伸ばす。

 優しく胸を揉むと、先輩の息が荒くなる。


「おっぱい好きだね」

「男は皆好きですよ」

「ふふ、確かに。……んっ、ちゅっ、ちゅるっ、んっんっ」


 Gカップの大きな胸を揉みながら中野先輩とキスする。

 口内に舌を侵入させ、先輩と大人のキスを楽しむ。


「んっんっ……ちゅっちゅっ、んっんっ……」


 何度も唇を重ねていた俺たちは、そっと顔を離す。

 俺と中野先輩の唇の間から唾液の糸が引いていた。


「先輩、服脱がせるよ?」

「う、うん……」


 俺達はお互いの服を脱がせ合う。

 中野先輩の下着が露わになった。


 中野先輩の下着姿を見て、身体の一部に血が昇る。


「先輩の下着エロいですね」

「え? そうかな?」

「はい、ちょーエロいですよ」


 豊満な胸を包んだ黒いブラと、大きなお尻が丸見えな黒いTバック。

 女性経験が少ない俺からすると、中野先輩の下着姿は刺激的だった。

 

「いつもそういう派手な下着なんですか?」

「まぁね。ドン引きした?」

「いえ、むしろ最高です」

「ふふっ、なにそれ」


 俺達は自然と唇を合わせる。 

 チュッチュッと唇を重ねながら、先輩の下着を脱がせる。

 やっと先輩は生まれたままの姿になった。


 先輩の身体、綺麗だな……。

 あまりの美しさに生唾を呑み込む。


 キレイな身体を凝視していると、中野先輩がジト目で睨んできた。

 

「ねぇ、そんなに見ないでくれる……?」

「嫌です、ガン見します」

「も、もう南くんのイジワる……ちゅっ」


 再び中野先輩から俺の唇を奪ってきた。

 俺は彼女の柔らかい唇を受け入れる。


「ちゅっ、んっんっ……ちゅっちゅっ」


 何度も舌を絡め合う。


 この人のテクニック凄いな……。


 おそらく、このテクニックは色んな男性と経験を積んで手に入れたんだろう。

 

 先輩、遊び慣れてるな……。


 俺は中野先輩を押し倒し、首、胸、お腹にもキスする。

 俺が攻める度に、中野先輩の顔はトロトロになる。

 気持ちよさそうだった。


 もう限界だ。我慢できない。


「先輩、いいかな?」

「うん……いいよ、きて」


 今日、俺は憧れの先輩と大人の関係になった。

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