第21話 サブスタックを真面目に語る

 昨日ママ友さんの一人が「サブスタックを始めました。初投稿したので読んでみてね」と、グループチャットで声をかけてくれました。


 サブスタックってなに? と思われた読者様もいらっしゃるかもしれません。私は今まで知らなかったのですが、ブログ感覚でメルマガ配信ができるアプリらしく、英語圏ではだいぶポピュラーなようです。夫もコレでメルマガ配信していたということを、今回初めて知りました。


 アプリを使ってみた感想としては、インスタの文章版というか、ツイッターの文章長い版というか、そんな感じです。今んとこ、英語がメインみたいです。


 さて、ママ友さんの初投稿を読んでみると、日常を描いたブログで、(オーストラリアの)七月は、鳥の巣を見つけやすいことについて書いてありました。


 読んでいると、一足先の春を感じられるようなみずみずしい文章で、鳥の巣なんて一つも見つけたことのなかった自分に、胸がホンワカするような楽しみを教えてもらえました。


 そのママ友さん、知り合いみんなに声をかけられたんだと思うんですけど、こういうのは、声をかけてもらえると嬉しいですね〜。


 初投稿って、やっぱりドキドキするじゃないですか。しかも、知り合いの人に自分の文書を読んでもらうのは、いくつになっても緊張するものだと思います。


 カクヨムで初めて投稿した日を思い出しましたよ。小説とブログだと、「イタいって思われたらどうしよう」という恐怖の度合いがだいぶ違いますけれども(当社比)。


 思い返してみると、私は幸運にも、いい美術や国語の先生方に恵まれたので、小中高と芸術的なことをする時間が定期的にありました。グラフィックデザインの専門学校に通ったんですが、その時も、芸術的なことにエネルギーを使う機会がたくさんありました。


 社会人になってから、そんな機会はめっきりなくなりました。デザインの仕事はクリエイティブでしたけれど、芸術とは違うなというのが自分の感想です。お客様がいるお仕事は、自分のエゴは抹殺しないといけないので(いい意味でそうじゃないデザイナーさんもいらっしゃいますが)。


 ほとんどの社会人が、仕事中に芸術的なことをする時間なんてないんじゃないですかねー。


 大人になっても、好きに絵を描いたり、文章を書いたりして、それを人に見てもらうというのは、けっこう大事なのかもしれないなと思います。


 カクヨムをやっていて、自分の書いたものを「読んでもらう」ということのありがたさをいつも身にしみて感じるのですが、今回ママ友さんにブログを見せてもらって、知り合いから「読んでみてね」と言ってもらえるのって、案外うれしいものだなーって発見でした。


 逆の立場の時は、迷惑なんじゃないかと心配ばかりしていたんですけれど、他人のその人らしい部分を見せてもらえるのって、信用されている気がしていいものですね。


 カクヨムなどの小説投稿サイトに、数え切れない多種多様なSNS。誰もが自由に表現をして人に見てもらう場所が、世界中にあります。インターネットがない時代も、プロアマ問わず表現ができる場所は、いつの時代でもあったんじゃないでしょうか。


 人間にとって、きっとすご大事なことなんだろうと思います。大人になっても、お金にならなくても、自由に表現できる場所があるって大事なことなのかもしれないなと思ったのでした。

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