第28話ただいま

「おかえりー。楽しそうだね。」

「ふふん。俺は楽しいところ、よく知ってるからね!」

アイラトは複雑そうな表情をしながらもエーヴァ達を見る。

寂しかったのかな?

「ねー。クリーム付いてるよ?」

突然頬を舐められる。少し驚いたけれど元ペットだし、別に嫌いでもないし別にいいか、と諦める。一応本当に好きなんだろうなーとは思ったけど。

「そうなんだ。ルテナ君言ってくれたら、自分でとったのに。」

「別に何も付いて無かったよ。どうせ僕にイチャイチャを見せに来たんでしょー。」

付いて無かったんだ。

「余計なこと言わないで~。一応付き合ってるし別にいいじゃん。」

「まあそれはそうだけどさ…」

アイラトは複雑そうな顔をする。

「それとも何?エーヴァさんのこと好きなの?好きなら言えばいいのに。俺はちゃんと言ってるけど?」

「う…」

アイラトは私に惚れてたんだ。あんなに鈍感なのに…?

ええ…。言ってよ。それか行動してよ。ツンデレなのかな…。

「エーヴァさん今日は一緒に眠ってよー。暗いの苦手なんだ…。俺の耳とかモフモフしていいからさー。」

うん。行動もしてるし、言葉もくるね!施設の元スタッフということが無かったら親友とか彼氏で居続けてほしいよ。

「いーよー。襲わないでねー」

「はーい!♡」

「ううう…。地獄かな。ここ。」

うん。君が作り出した地獄だよ。鈍感すぎるよ。

やはり、イラト君とルテナ君いい子だな。二人共、副作用か、元スタッフという悪い点があるけど。

私訳ありばかりと仲良くなっているのでは⁉と思いつつ、一緒に眠ってあげたのだった。「…♪」

ルテナが甘噛みしてくるけれど、狸の時の癖が残っているのかな。手、首、足を甘噛みされていく。服も脱がされそうになったので、襲うなと。言ったら大人しくなったので撫でてあげた。

「…暖かい。」「え。エーヴァさんわざと?」

「よくあるから、慣れろよーw」

アイラトがルテナを煽り始める。

「別にすぐ慣れるし!」

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