第27話 町
「おや。成功者様かい。珍しいね!これ、あげるよ!」
「へ?良いんですか?」
「成功者様は人数が少ないからねー。皆尊敬しているんだよ。」
事情も知らないから、こんなこと言えるんだな…。
だけど、お店の人たちから祭りへの参加をさせてもらえたり、美味しいパン、ピザ、木の実、いろんな物をくれた。それに髪飾りや、清楚で可愛いワンピースをルナテ君が買ってくれた。
「綺麗な子だねー?デート中かい?」
「はい!似合っているでしょう‼」
「ありがとう。」
初めて自分が最初から肯定された。会ったばかりの人は怖い人だと思っていたのに。
とても楽しかった。居心地が良かった。
「どうだい!お嬢さん!ここでは、皆で踊らないかい?カップル達や、家族が楽しく思い切り踊るという所なんだよ!」
「そうなんですね!ルナテ君も踊ろう!」
皆優雅に踊っているわけではない楽しく思い切り自分のしたいことをしている。
ルナテ君の手を繋ぎ、ぐるぐる回る。それだけでも楽しかった。
「わ、ちょっと回り過ぎだって!あははは!」
「あはははは!こういうのも、定期的には楽しいでしょ?俺がもっと、楽しませてあげる!」
祭りって楽しい…!久しぶりにこんなに笑った。
「本当?ありがとう!」
お友達が出来たらこんな感じかな。いや、彼氏…?
彼氏が出来たのは初めてだから、分かんないけど、3か月考えていかないとね。
「やっぱ、エーヴァさんは笑顔が一番だよ‼本当に綺麗だからね!」
「あははっ!ありがとう。ここに連れて来てくれて。」
そんな満面の笑みに照れているルテナだったが、エーヴァは気が付いていなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます