第26話 一人増えた

「あのね、狸だった子亜人だった。」

「は?口説いてたら本当になってるじゃん。」

狸だった子を見せる。

「俺はルナティックって言います!よろしくお願いいたします~!

今日から彼氏になります!」

名前ルナティックって言うのか。

ルナテ君でいいか。

「ルナテ君でもいい?」

「愛称呼び…いいですね!エーヴァさん!」

アイラトは自分が噛まれたのを根に持っているのか、全く優しい態度にならない。

「エーヴァさん!エーヴァさん!俺なら外に出ても組織の人間が来ないですよ。任務中だと思ってもらえるので。」

アイラトには聞こえないくらいの声で話しかけてくる。

一日で死ぬかと思ってたけどこの子本当に成功者だ。

だけど、まだ注射の回数が少ないからまだ私達よりは弱い。

どうせ来たって囮にすればいい。

いつでも見捨てられるね。よし。

「分かった。行く。」

「は?どこ行くんだよ!」

「デートくらい良いでしょ。バーカ‼亜人だから結婚も出来るからねー!!」

アイラトは不満そうな顔をしながら、外出を許してくれた。

何で不満そうなの…?

いつも一緒にいたじゃん。よく分からないね。

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