第23話 ラッキースケベ

「あ。」

「あ。」

アイラトが転びそうになった。

私助けた。アイラトの顔が私の胸に当たってる。

え?なんで?え?

アイラトってスケベでラッキースケベ属性持ってるの??

何それ。怖い。

「…柔らかった!」

感想を言いながらも私から離れるアイラト。

「言わなくていい。」

「あ。鼻血出てきた。」

え。『ヒール』をかけながら様子を見る。動揺は…無さそう。

「というか僕転んでも、怪我しないのに助けてくれたよね。」

「ごめん。忘れてた。次からは風魔法で助けるね」

アイラトは違うそうじゃないと、独り言を言っている。

「そんなに僕を助けてくれたら惚れちゃうよーw?さっきのこともあるしー。」

この魔族大丈夫かな。病院行った方がいいのでは…。

惚れられても悪い気分にはならないからいいけどね。

「惚れるなら早めに言ってね。私から距離近くするから。」

「え。いいの?しかも近くに来るの?」

驚いた表情をするアイラトを気にしないで、私はアイラトに話しかける。

「ねえ。『クリーン』しないの?」

「わ、分かった。」

体が綺麗になった感覚がありホッとする。

アイラトは少し期限が良くなっているような気がするけど、気にしないであげよう。

その後はすることが無かった為アイラトの髪をみる。少し寝癖がついていた。

「ねえ。動かないで。」

アイラトの髪を直す。

「寝癖付いてたよ。」

「…本当あんたわざとかよ!?」

真っ赤になっているアイラトを無視しながら犬を撫でる。

「キャン!」

「可愛いねー!君さー。嫁でも婿にでもおいで。私が守るよ!」

「狸とは結婚できないけど⁉」

だから別にいいじゃん。犬で。

「惚れたらいつでも言ってね!人体実験とかされなければ、大丈夫だから!」

「…」

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