第3話殺し合い
「う…。」全力で走って何とか私は、アラトイ…いや、アイラトか。という魔族から逃げた。後ろから叫び声が聞こえる。
「おっそー。エルフって魔法使えたりしないの?w」
ひっ⁉速い。アイラトは私を逃がすつもりはないらしい。
角が生えていて、手が戦闘時にかぎ爪のようになると以前スタッフさんから聞いたのだが、本当だったんだ。
本当に相手が殺す気で来ているところを見て私も戦闘準備をする。
「成功者だろうが、どうでもいい…っ!」
『ライトニング!』
アイラトの方へと雷を落とし続ける。アイラトは笑いながら最小限の動きで魔法を避けながら私の方へと近づいてきている。私も魔法を打ちながら逃走する。
「質より量を優先して逃げるんだ~?僕もあんたと全力で殺しあってあげるから、安心してよ!」
来ないで!来ないでよ!せっかく、死なずに実験が成功したの!これでやっと痛いことが減ったのに嫌だ!嫌だ!
『メガファイヤ!』
速度の速いライトニングと、威力の高いメガファイヤを同時に発動する。
「あんただって死ねばいいんだ!喉が焼けるような思いを、体が適応するまで溶けていく恐怖をしらないだろう!僕と同じにして殺してやる!」
当たった!だけど怒り狂っているし全然聞いていないようだ。
「私だって痛かった!体の全身が骨折したような痛みに襲われるし、何度も血を吐いた!だけど、どうして終わったのに痛いことするの!もう嫌なの!私は死にたくない!」同じにしてやると言っていたけれど、私だって体験していることである。
そんなことを考えていたらアイラトは私に追いついてしまった。アイラトは私の腕を切る。「うぐっ…」
でも、実験より痛くない
私はアイラトが近くにいるうちに自分が持っている最大威力の魔法を使った。
この距離なら避けれないでしょ?
「『メテオ!』」
「!ああ。確かに避けれないけど、あんたもヤバいんじゃない?」
「死ぬ覚悟だからね。」
メテオが私達に当たる。だけど、アイラトの防御力が高いおかげで、両腕骨折だけで済んだ。アイラトもボロボロになったため正気に戻ったのか攻撃はしてこなくなった。
「あのさ、ここでいたら成功者でも何されるか分からないよ?なのにどうして殺したらいけないの?探してくるでしょ?」
正論は言ってきた。動かないが、凄く話すな。
「逃げたら死ぬかもしれないでしょ。」
「え?魔法とか物理でいけるよ?」
話している途中に非常用ベルが鳴りだした。
ビービービービー『成功者が、成功者を正常に戻しました。』
「このままだと、結局死ぬけど…どうする?」
…え?副作用出るじゃん。どうしよう。副作用とかあったら都合が悪いから殺される…?それとも副作用で死ぬ?副作用きいておけばよかった…。
「逃げれないなら、ついてきてもいいよー?その代わり僕と戦いばかりすることになるけどねー!」
私は逃げ方も分からなかったので一度戦ったアイラトの方が戦いやすいと決断し、アイラトについていくことにした。
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